オンフィールド音楽研究所

2006,06,13

007ジェイムス・ブラントvsダニエル・パウター(James Blunt vs Daniel Powter)

所長●あなたはジェイムス・ブラント派? それともダニエル・パウター派?

秘書1号(以下、1号)●うーむ。難しい質問だな。共に有望な大型新人男性シンガーともいえるし、どんぐりの背比べともいえる。

所長●ソツのない、つまらん回答だな。

1号●じゃあ、あんたはどうなの。

所長●これはつまりだな、英国派なのかアメリカ派なのか、という選択を迫られることでもあるわけでね。

1号●ほお、国際的な比較文化論的な観点で比べるべきだと?

所長●いや、単に出身地を説明しているだけなんだけどね。

1号●何だよ。

所長●世界市場でのセールスで比べたらどうなんだろう。少なくとも欧州ではジェイムス・ブラントの勝ちで、アメリカではダニエ ル・パウターの勝ちというところか。FMを聴いている限りは、日本でもアメリカに近い印象がある。

1号●ジェイムス・ブラントは早速、英国の「ブリット・アウォード(Brits)2006」で受賞。一方のダニエル・パウターは来年アメリカの「グラミー賞2007」で何か獲りそうな気配がする。

所長●ジェイムス・ブラントは「ミュージック・ステーション」に出演。一方のダニエル・パウターは「ミュージック・フェア」に出演。これは売れ線中心の番組vs歴史ある番組の対決でもある。

1号●ほう。つまり、シングルヒット至上主義の流行曲を讃えるのか、深い音楽性を讃えるのか、ということ?

所長●いや、単に日本での出演番組を説明しただけ。

1号●何だよ、マッタク。ちゃんと比較してよ。

所長●じゃあそろそろ、僕の意見を言おうか。ずばり、生き残るのはダニエル・パウターだ。その理由は、ジェイムス・ブラントのアルバムがつまらなかったから。

1号●じゃあ、ダニエル・パウターのアルバムはどうなの。

所長●実はまだ聴いていない。

1号●フェアじゃないなあ。

所長●ただいま新宿区図書館で予約中。期限の2週間以上たつのにまだ返していない人がいる。早く返却するようにっ。

1号●ここで言わなくても。

所長●まあ、それは冗談としても、予感としてはダニエル・ パウターの勝ちでしょ。事実……。

1号●事実?

所長●英国の某放送局では、ジェイムス・ブラントの 「ユー・アー・ビューティフル」が放送禁止になったそうだ。何でも、「もう聴き飽きた」というリスナーの抗議によるものだとか。

1号●あはは。それは分かる気がする。

所長●僕も最初は「良い曲だ」と思ったが、3回も聴けばゲップが出てきた。

1号●ひょっとしたら、一発屋なのかも。

所長●その気配は濃厚だな。もちろんダニエル・パウターも一発屋の可能性はあるが、僕の予感はダニエル・パウターの勝ちで決まり。

1号●でも、あんたの予想は信じられないからな。

所長●な、何だよ。

1号●昨年の衆議院選挙では与党の過半数割れを予想して大外れ。これが証拠だ。
http://www.onfield.net/sate/043.html#214

所長●ああ、やめて!

1号●ホリエモンの無実も予想して、これもたぶん大外れ。これが証拠だ。
http://www.onfield.net/sate/050.html#247

所長●やめてったら!

1号●今から30年前、ビデオデッキには何を選んだ?

所長●ベータ……。

1号●ベータが劣勢になったとき、どうした?

所長●渋々VHSデッキを買ったけど、8mmビデオデッキも買った。

1号●ほらみろ、あんたの予想はつねに当たらないんだ。これが証拠だ。
http://www.onfield.net/1980/11.html

所長●ああ、もうっ。

1号●まだあるぞ。パソコンには何を選んだ?

所長●Macintosh。もうWindowsには行けない。

1号●携帯電話は?

所長●最初がJ-phoneで、次は現ウイルコムのPHS……。

1号●まだある。

所長●まだあるっけ?

1号●DVDの規格には何を選んだ?

所長●DVD-RAM。行きつけのホームセンターにはDVD- RとDVD-RMしか置いていなくて困っている。

1号●音楽の好みでも同じことが言えるぞ。

所長●もう、どうにでもして。

1号●レッド・ツェッペリンとディープ・パープルとユーライア・ヒープが英国の三大ハードロックと言われたとき、何を好んだ?

所長●ユーライア・ヒープ。

1号●イーグルスとドゥービー・ブラザーズが二大ウエストコースロックと言われたとき、どっちを好んだ?

所長●ドゥービー・ブラザーズ。

1号●だから、当たらないんだよ。

所長●ドゥービーズが負けたとは思っていないぞ。まあ、今の人気はイーグルスだが。

1号●往生際が悪いなあ。

所長●ドゥービーズは譲れない。もうすぐ来日もするし。

1号●じゃあ、ドゥービーズは置いておこう。まあ、概ね予想が外れることは確か。つまり、ジェイムス・ブラントの勝ちってことになる。

所長●そうかなあ。

1号●そうだよ。

所長●当たらないのかなあ。

1号●当たらないよ。

所長●しかし、みんなと同じでなくてもいいじゃないの。

1号●あっ、開き直ってやんの。

所長●ライターという職業には、ユニークな視点もいるのだ。人とは違った切り口で物事を見ることも必要なのだ。……なのだあ!

1号●遠吠えだね。

-posted by 所長@02:30PM


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