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366(09/02/01)
5年間お世話になったアパート。

 さて。長い間お世話になった木造アパートが老朽化で取り壊されるため、立ち退き交渉を経て退去したのは昨年夏の話。ようやく解体工事が始まったので、写真をパチリ。

アパート解体

 当然ながら、グーグルストリートでは、まだ建物が残っている。不思議な感じだ。

 すべての立ち退き交渉が終わったわけだからオープンにしてもいいと思うが、立ち退き料は全部込みで50万円だった。当初はまずまずの好条件に思えたが、実際に転居するための全実費や、その間の仕事の滞り、あれやこれやの心労や疲労を考えると、トントンの印象だ。目前に迫った確定申告では、立ち退き料を雑収入として計上しなくてはいけないし(僕、正直ですから)、とても面倒くさい。

 まあ、小さな地震でも怖い思いをしていたから、転居したのは正解だったろうが。

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367(09/02/01
「BS熱中夜話」再放送で顔だけ出演。

 さて。1月にNHK-BS2で3週にわたって放映された「BS熱中夜話」の「ロック黄金時代」3回シリーズが、地上波の総合テレビで2月6日(金)の24時10分から3回分ぶっ続けで再放送されるそうだ。

 ここで書いたように僕は1回目と3回目で、ひな壇に座っている。1回あたり2時間を要した収録では、それなりに喋ったつもりだったが、すべてカット(苦笑)。ということで、顔出しのみの出演とあいなります。

 「好きなバンドは?」と聞かれて「ユーライア・ヒープ」とプラカードを出している酔狂なオッサンは、この私です。正確に言うと「クラシックロックのなかで一番好きなバンド」でしかないのだけど……。

 とりあえず録画だけして、実際に観るのは、いつも通り「探偵ナイトスクープ!(TOKYO MX)」→「タモリ倶楽部(テレビ朝日)」にしよっと。

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368(09/03/02
パソコン環境再構築。

 さて。昨年の年末に初代Mac mini(PowerPC)が立ち上がらなくなった。3年間酷使してきたマシンだったから、そろそろ買い換えを検討していたところだった。締め切り間際ということもあって、慌てて同等スペックの2代目Mac miniを中古で購入(6万円少々)し、初代は修理へ(HDD交換で4万円少々)。

 これで、しばらくは安泰だと思っていたら、今度は2代目の中古Mac miniが僅か2ヶ月でダウン。結局、修理を終えたまま休眠していた初代Mac miniに再登場願うことになった。

 同じMac仲間と情報交換したところ、憶測ではあるが、大量の音楽データをiTunes用の音声ファイル形式に変換しながら読み込んでいく作業に、負荷がかかっているのではないか、とのこと。なるほど、あり得る話だ。実際、2代目Mac miniが起動しなくなったのは、CDを読み込んでいる時。ブリトニー・スピアーズの新作「サーカス」の読み込みが途中で止まり、強制終了も機能せず、CDも取り出せなくなって、結局、そのまま起動ディスクとして使えない、ただのハコになってしまったのだった。 CDの読み込みが極端に遅くなったときは、要注意のようだ。

 そこで起動できる外付けHDDでiTunesを使うべく、1TBの外付けHDDを購入(1万5000円)。これを使って、ただのハコと化した2代目Mac上でiTunesを使うことにした。また修復ソフトの「ディスクオォーリアー」を使って2代目Macに残っていたデスクトップの書類やら音源データを救出することに成功。あれやこれや週の半分を費やして、どうにか、まともに使えるパソコン環境が整った。この間、企画書やら原稿の締め切りが次々と待ちかまえていて、睡眠もろくにとれない綱渡りの日々。寝たら寝たで、仕事の夢にうなされて早朝から目が覚めるという悪夢。

 これまで、ゴミ箱にぶちまけるようなバックアップしかしていなかったが、日常的な仕事の資料(原稿や各種資料)、大切な音源データ、アドレス帳やらブックマーク、カレンダー情報など、これらのバックアップはルール化&ルーチン化が必要のようだ。

 友人たちからは、「Windowsに変えたら?」という悪魔の囁きが寄せられている。確かに、5万円もあれば新品が手に入る時代だ。それも選択肢とは思いつつ、何とかMacユーザーを続けていきたい。やっぱ、Macの使い心地がいちばんいいんだもんなあ。

 新しいMac miniが発売され、Macに親和性のいいMSオフィスの新バージョンが出てきたら、インテルMacに乗り換えたい。Mac上でWindowsを動かす、というのも今後の選択肢だろう。XPならいいんだけど。

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369(09/03/06
「ありふれた奇跡」で往年のドラマを思い出す

 さて。フジテレビ50周年記念と題して、倉本聰の「風のガーデン」に続き、山田太一の「ありふれた奇跡」が放映されている。テレビドラマの脚本家としては二大巨匠と呼ばれる2人の作品が続けて放映されるのは、往年のドラマファンとしてはヨダレが出るほど嬉しい。

 とはいえ、少なくともポータルサイト系のweb記事を見る限り、「ありふれた奇跡」は評判が芳しくないようだ。曰く、ストーリーの展開がまだろっこしい、視聴率が一桁台に落ちた、などなど。山田太一のドラマを愛おしく思う僕のような人間にとっては、今回も“らしさ満開”の面白いドラマ、なのだけれど。

 「ありふれた奇跡」は、平凡な家族の崩壊と再生を描きながら、人間としての本質的な問いかけを試みていく山田太一の得意技が、いかんなく発揮されたドラマだ。その系譜は、例えば1983年に放映された不朽の名作「早春スケッチブック」にも見つけることができる。

 「早春スケッチブック」は、信用金庫勤務の夫(河原崎長一郎)が家長を務める平凡な家庭が舞台だった。その妻(岩下志麻)がヤンチャだった若い頃に付き合っていたカメラマンの男(山崎努)が、平穏な家族の前に姿を見せるところからドラマは展開。「ありきたりな幸せ」に包まれていた家族は、刺激的な男の挑発によって、いとも簡単に揺さぶられ、崩壊への道を辿っていく。そんなグチャグチャな展開のなかで、最後には以前にも増して強い絆を伴った家族関係が構築されていく……まあ乱暴に言えば、そんな物語だった。

 ちなみに、山崎努を起用したドコモのCMは、嫌らしいまでに「早春スケッチブック」をなぞっている(と僕には思える)。山崎努の衣装、住んでいる古びたお屋敷、庭での焚き火風景までそっくりだ。「ありふれた奇跡」がau提供であることを知った上での、悪巧みとしか思えない趣味の悪さで、本当に最低のCM企画だと思うのだが。

 さて。それはともかく。「ありふれた奇跡」も「早春スケッチブック」同様に、平凡な幸せに包まれていた2つの家庭が舞台だ。主人公2人の恋愛に端を発して、それぞれの家族が抱えていた過去や癒えない傷がさらけ出され、どうにも修復不可能な砂上の楼閣状態になっていく。カサブタで覆われた傷や、内なるマグマをさらけ出させ、膿を出させるようにして人間関係を再構築させていくところなど、山田太一の真骨頂だろう。

 もっとも、今回の「ありふれた奇跡」は、「早春スケッチブック」ほどの刺激は薄く、離れるようで惹かれあうような主人公2人の恋愛進行が、何とももどかしいのは確かだろう。実際の恋愛も同じようなものだから、その意味ではリアルなのだが、今のテレビドラマの風潮から言えば、とっとと連れ込みホテルに行ったり、浮気をしたり、取っ組み合いの喧嘩でもして物語を転がしていってほしいと感じる視聴者が多いのかもしれない。台詞回しも、山田太一節全開ではあるのだが、今の20代がこんな言葉を発するだろうか、などと感じられる部分もある。

 ただ、短い台詞のやりとりで登場人物一人一人のライフヒストリーや関係性をありありと浮かび上がらせるシナリオの磨き上げ方は、さすがに一級職人の腕前だ。そんな完成度の高いシナリオを得て、役者の演技も光っている。とくに戦災孤児から叩き上げで左官屋の主を務める井川比佐志が抜群にいい。井川比佐志との絡みが多い風間杜夫のダメ父ぶりも板に付いている。そして八千草薫の変わらない可愛さもほほえましい。

 「ありふれた奇跡」を観ながら、僕はどうしても1980年前後の、テレビドラマを濃厚に見ていた時代を思い出してしまう。しょせんは中年の戯言にすぎないのだが、あの頃のドラマは、NHKの「人間模様シリーズ」のみならず民放ドラマも、味わい深い作品が多かったように思う。ジェットコースタードラマのような刺激はなかったが、胸にしみじみ、あるいはズドンと突き刺さるような作品たち。

 なかでも「夢千代シリーズ」(1981年〜、早坂暁)、「港町純情シネマ」(1980年、市川森一)、連続ドラマ版の「北の国から」(1981年〜、倉本聰)、「君は海を見たか」(1982年、同)、「ながらえば」(1982年、山田太一)、「早春スケッチブック」(1983年〜、同)、恥ずかしながら実写版の「陽あたり良好!」(1982年)などは思い出深い。また、同じく井川比佐志の悲しい演技と重々しいシーンの連続が印象的だった「海峡」(1981年、中島丈博)も、虜になったドラマだった。

 すべては、トレンディドラマのブームで古くさいドラマになってしまったのだが、おそらく賞味期限の長いドラマでもあったように思う。ここ数年のドラマのなかで、10年後も20年後も見るに耐えるドラマはいくつあるのだろうか。まあ、こんな苦言を呈する時点で、僕などは相当古くさい人間になっているのだろうけど。

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370(09/06/27
3ヶ月半の放置プレー

 さて。とりあえず元気で生きていますよ、ということを伝えるためだけに、久しぶりの更新。突然に亡くなる著名人が次々いて、しかも、みんな年下だ。三沢光晴さん、テッド・タナベさん、そしてマイケル・ジャクソン。あまり著名ではない年上だが、大好きなシンガー、ケニー・ランキンも亡くなったようだ。

 僕も、いつポックリ逝ってしまうか分からないから、遺書でも書いておかないとなあ。もう7年くらい前に、手術を受ける際にツレのために書いたけれど、恥ずかしいことも書いたような気がするから、見直さないと。

 さて。最近になって更新が途絶えていたのは、目の前の締め切りに追われて余裕がなくなっていたからだ。いや、厳密に言うと、今も追われている。秋の足音が聞こえるまでは、気が抜けない日々が続く。

 この歳になると健康維持管理が重要なのは当たり前だが、フリーライターの場合は、フィジカルな健康管理とともに、メンタルな健康管理も重要。同業者なら、分かってくれますよね。

 ゆえに、ガンガン仕事をしながらも、適当に新しい音楽も楽しんでもいる。しばらく映画館で映画を観ていないのは、よろしくないな。とりあえずは「レスラー」かな。

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