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296(07/01/07)
二十歳になる君たちへ

 さて。今年も成人の日を迎えた。僕の周辺では、連れ合い方に二十歳を迎えた姪っ子が1人。そして実家方に間もなく成人を迎える姪っ子が1人。そんな彼女たちの成長ぶりに目を丸くしながら、自分は二十歳の日をどのように迎えたのか、などと思い起こしてみたのだが……。

  僕の二十歳は、重苦しい日々だった。当時はエスカレーター式で入学した大学の2年生。大学受験を勝ち抜いて入ってきた周囲との学力の差はいかんともしがたく、クラブ活動にも入らず、彼女もできず、いったい何をしていたのやら。たぶん、好きになり始めたフュージョン音楽(軽めのポップなジャズ)などを自分の部屋のステレオで聴き、山口百恵が出演するテレビ番組などをダラダラ見ながら、凡庸な二十歳の日を迎えたのだろう。

 初めて神経症のような悶々とした状態に陥ったのは、確かこの頃だったから、家族とのハレの行事もなかったように思う。翌年の成人式にも出なかった。誰かにお祝いされる気分では、さらさらなかったのである。 何の目的もなく、自分の存在意義もわからず、将来への展望もなかった。さらに言えば、何のために生きているのかさえ、分からなかった。音楽鑑賞と詩作いう趣味があったのが、僅かばかりの救いだった。

 さて。去年は毎日が崖っぷちのような忙しさで、かなり無理をした1年だったが、そんななかで、自分が何のために仕事しているのか、などと時々考えた。しみじみ実感したのは、結局僕は、誰かを喜ばせるために仕事をしているのだなあ、ということだ。多くの仕事をいただき、 少なからずの仕事では、発注元の担当者や取材先に、「いい原稿を書いていただいた」と、誉めていただけた。そんな時、この仕事をしていて良かったと思うし、自分の存在意義が認められたと感じられる。

 思えば、誰かを喜ばせる技量が自分に潜んでいるということさえ、気づかなかったのが僕の二十歳だった。ふがいなさばかりが目に付き、苛立ちだけが募った。実は、そんな二十歳の日を迎える人が、今も多いのではないか、と僕は思っている。やりたいことが一杯あるのも二十歳だし、やりたいことが全くないのもまた、二十歳である。ここ数日、ニュース番組を賑わせている兄妹の凄惨な事件を見ながら、その、あまりの好対照を感じたりもする。

 夢多き二十歳を迎えた人は、夢に向かってまっしぐらに走っていけばいいと思うし、重苦しい二十歳を迎えた人には、「今すぐ答を求めず、とりあえず時間をやり過ごして、生き延びていけ」などと、偉そうに言いたくなる。少なくとも、自分や誰かを危めることで存在意義を確かめようとするのは、最も愚かな選択だ、ということも。

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297(07/01/17)
レーザープリンター派へ

 さて。待望のレーザープリンターが到着した。長い間、キヤノンのBJプリンターのお世話になってきたが、昨年末、社史原稿A4×100枚ほどをプリント出力するのに、BJカートリッジが2本もなくなる現状にあきれ果てて、A4白黒レーザープリンターを主力プリンターにしようと決心。このたび、ヨドバシカメラでブラザー工業のHL-5240を24,800円で即決購入した次第。

 セッティングしてプリント出力したところ、速い、速い。何だか、夢のようである。どうしてもっと早く、レーザープリンターにしなかったのかと悔やまれる。ランニングコストは、トナー切れを待たないと把握できないが、たぶん、BJプリンターよりは安くなりそうな予感。

 以前にも書いたことだが、近頃のBJプリンターは、ほとんどが年賀状用途&写真プリントのようである。カラー再現力は高まっているのだろうが、僕のような物書きは白黒出力がほとんど。物書きでプリンターにBJインクを使っている皆さんは、とっとと、レーザープリンターに買い換えましょう。

 ただ、正直に言えば、ファンは想像以上にうるさかった。雑音がいろいろあるオフィスなら気にならないだろうが、一般家庭のような場所では、スチーム式加湿器が運転しているに等しい騒音という印象。それだけ強くファンが回っているのは、機械内の温度を一生懸命下げようとしているからだろう。確かに、レーザープリンターから出力されたばかりの紙は温かい。温かいならまだいいが、熱で紙が少し丸まった状態で出てくる。これが、僕にとっては一番の欠点か。

 電力契約が20Aで、たこ足配線状態の仕事場では、プリント開始時の電力負荷が効くのか、天井の蛍光灯が一瞬だけ暗くなる。夏場にエアコンが欠かせない時期には、どうなることやらと、少々、頭が痛い部分もある。消費電力は「印刷時590W以下」とあるが、「ピーク時920W以下」とも記されている。たぶん、これが効いているのだろう。普段は電源を切っておきますかね。

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298(07/01/18)
椎間板ヘルニア?

 さて。1か月ほど前から、腰の痛みを感じ始めていたが、最近いよいよ痛くなってきて仕事にも影響し始めてきたので、昨日、近くの整形外科へ。レントゲン写真を撮ったところ、腰椎(ようつい)の4番、5番あたりの間の椎間板(クッション部分)が少し薄くなっており、背中側に飛び出し(=ヘルニア)て神経を圧迫し始めているよう。

 「下肢の痛みやしびれはないようですから、椎間板ヘルニアと言うほどでもないですね、まあ腰痛症ですね」とのことで、痛み止めの飲み薬やら塗り薬をもらいつつ、コルセットをはめつつ、日常的なリハビリ指導を受けることになった。同じ医院の別フロアにリハビリ室があったので、そこで、まずは機械治療を受けたのだが、カルテには何故か、しっかりと「腰椎頸椎板ヘルニア」と書かれてあった(苦笑)。

 腰痛症でも椎間板ヘルニアと診断すれば、診療点数が上がるのか? などと疑惑の目を向けているが、今度、先生に聞いてみよう。 ともあれ、朝から晩まで、同じ姿勢でパソコンに向かう日々が続いており、それがそもそもの原因だろう。年明けから運動を始めようと思っていたが、気勢をそがれた感じだ。

 明けて本日は、リハビリで若いOTだかPTだかに身体をあちこちチェックしてもらった。痛い箇所をジャストミートで当てるのは、さすが。日常的な運動方法を指導してもらったので、早速、今晩から励行しよう。三日坊主で足が向かなくなってしまったプールにも、無理のない範囲で通わなければ。

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299(07/01/20)
MD音楽スタイル見直し

 さて。僕はもっぱら、MDに音楽を撮り貯めて楽しんできたが、最近、心許なくなってきた。過去に録音したMDが読み込まない、あるいは追加で録音したら過去のデータもろとも消えてしまった、聴かなくなったMDの音源をすべて消して再利用をしようとしたら、録音エラーが出てしまう、などのトラブルが続いているのだ。

 僕が使っているMD機器は、システムコンポタイプが仕事場に2台、自宅に1台。取材録音で使うポータブル機が4台。このうち、使用頻度の高い仕事場の2台に起因するトラブルが圧倒的だから、機械の具合が悪くなってきた(光ピックアップ部の劣化など)とも言えるが、2台のうち1台は光ピックアップ部の交換をして1年以内、もう1台は購入して1年以内である。

 トラブルが起きるのは、過去に録音したディスクばかりで、新品のディスクでは別に問題がない。ということは、MDそのものの保存性に難あり、ということなのではあるまいか。これは結構ショックである。この5〜6年間で貯まりに貯まった音楽MDディスクは数百枚以上。そのほとんどにMDLP規格でアルバム4〜6枚程度が収録されている。都内の図書館通いなどで丹念に集めた音源だけに、いとも簡単に消えてしまうとしたら、無念でならない。

 そんなことを考えていた先日は、音響係としてスタッフ参加している障害者プロレスの興行で、選手の入場テーマ曲を新たに録音したばかりの新品MDが読み込まず、本番中に慌てる一幕もあった。念のために用意しておいたCD音源に咄嗟に切り替えるなどして、どうにか表面的には取り繕ったが。会場の人に聞くと、結構、よくあるトラブルだという。そんなこんなで、僕のなかでMD神話が音を立てて崩れ始めている。パソコンに貯めて、iPodで聴くスタイルに移行し始めたのは、絶好のタイミングというべきか。

 取材には相変わらず、音質の良さが魅力でMDを多用しており、今のところ、取材音源がすべて消えてしまうようなトラブルはないが、念のため、2台を使い始めている。長期的に残しておくべき取材音源は、カセットテープにダビングしておいた方が良さそうである。

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300(07/01/22)
烏賀陽さんへのカンパ受付開始

 さて。あれから1カ月。ジャーナリスト・烏賀陽さん個人を相手取って、オリコンが名誉毀損の訴訟を起こした件で、烏賀陽さんへのカンパを募る動きが始まった。こういう動きが出てくることを期待していたので、喜ばしく思う。

●オリコン個人提訴事件を憂慮し、烏賀陽弘道氏を支援するカンパ活動
http://d.hatena.ne.jp/oricon-ugaya/20070120/1169269747

 同じくmixiからの情報転記になるが、大企業など巨大な権力を持つ者が、個人や小規模事業所を相手取って裁判を起こし、高額な賠償金を盾に黙らせるという手法を「SLAPP」と称するようだ。少なくともアメリカでは、SLAPP自体を禁止行為としている州があるそう。これについて詳しいブログもリンクさせていただく。

●SLAPPについて - 栗原潔のテクノロジー時評Ver2
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2007/01/slapp_ee94.html

 裁判は2月13日から。傍聴したいところだが、あいにくこの日は出張予定。たぶん、何人かのブロガーが詳細レポートをすることだろう。烏賀陽さん本人の感想レポートも期待。

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