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291(06/12/17)
緊急告知。

 さて。フリーライター仲間のブログで悲鳴を聞いたので、取り急ぎ、ここでリンクを貼らせていただく。音楽ジャーナリストとして活躍する鳥賀陽(うがや)弘道さんが、オリコンから5000万円の損害賠償金を払うよう、民事訴訟を起こされたという。鳥賀陽弘道さんは、このブログを書いている粥川さんの紹介で、某出版パーティで立ち話をした程度の希薄な付き合いではあるが、僕自身は信頼できる人物だと信じている。

 出版社への訴えならまだしも、フリーランスの物書きが訴えられたことは、マスコミ記事でも抹殺されやすい傾向があると思っているだけに、放ってはおけない話。どういう協力ができるのか、にわかには判断できないが、少しでもこの話題が広がっていくことを願って、まずは、リンクを貼らせていただく。

みずもり亭Blog「音楽ジャーナリズムの良心に期待」

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292(06/12/22)
どうしたオリコン、大手新聞社

 さて。上記で取り急ぎ取り上げた件について、世間的にはまだ静かではあるが、ネットでは急速に話題が広がり、オリコン包囲網が着々とできつつあるように感じている。あれからまだ1週間近くしかたっていないが、音楽関係者や一般市民のブロガーが数々、声を上げ始めた。一連の流れをまとめた「はてな」のページをご覧いただきたい。

●ここはどこ? オリコン訴訟関連の記事をまとめるページ
http://d.hatena.ne.jp/side444/20061220/1166566265

 このページでリンクされた各種記事は、当初はさくさく閲覧できたが、今朝などは表示されるまでに時間がかかるものが多くなっている。たぶん、アクセスが集中しているのだと思う。

 オリコンから鳥賀陽さんへの訴状はネット上ですべて拝見したが、オリコンにとって最大の飯のタネであるJ-POP界やランキングコンテンツへの疑問を投げかけた鳥賀陽さんに対する“永年の恨み骨髄”が濃厚に感じられる。ただ、オリコンに対する批判が急速に高まっているせいか、昨日発表されたオリコンのコメントでは一気に、トーンダウン。「謝ってくれさえすれば、いいんです」的なニュアンスになっている。それだけのことなら別の解決手段があったろうに、謝罪広告欲しさに5000万円もの賠償金を請求し、鳥賀陽さんを混乱に陥れるなんて、まったく酷い話だ。このコメントに呆れかえっている同業者、石井政之さんのブログもリンクさせていただく。

●石猿日記「オリコンの12月21日付のコメント 」
http://d.hatena.ne.jp/masaishii/20061221

 とくに僕が問題だと思うのは、J-CASTニュースの記事の最後で紀藤弁護士が指摘するように、明らかに法外な損害賠償金をちらつかせることで、口を封じ込めるような手法が、最近、散見されるようになってきたことだ。僕自身はジャーナリズムの外側というか、のほほんとした領域で書き物をしているライターに過ぎないから、ジャーナリズムについて云々するには役不足だが、ジャーナリストというものは、絶対的な証拠が入手できなくとも、疑わしさが濃厚な場合は筆をとり、真実を究明していくのが宿命だ。そうした行為そのものを自粛させてしまえば、この国の将来は暗闇になる。

 もう一つ、疑問でならないのは、大手一般紙が今日現在はダンマリを決め込んでいる点だ。大手新聞社だって、今ではフリーのジャーナリストなしでは成り立たないだろうに、この問題では、外野から見物しているのが現状。武富士を告発したジャーナリストへの訴訟問題(これはライターの勝訴)と比べれば、社会性が薄いと判断される部分もあろうが、ジャーナリズムの足元を揺るがすテーマなのだから、そろそろ取り上げてもいいのではないのか。とくに朝日新聞あたりは、いくら自社を批判して辞めた鳥賀陽さんであろうと、今回ばかりは、擁護に回るのが本筋だろうに。

 さて。これをご覧の皆さんに、お願いしたいことがある。それは、鳥賀陽さんへの金銭的な支援である。鳥賀陽さんの懐事情はまったく知らないが、ご自身のコメントには、応訴するだけで弁護士費用に200万円以上がかかり、本来の執筆作業に専念できないために、経済的な苦境に立たされかねない不安が感じられる。フリーランスの年収なんて、同年代の大手企業社員の半分程度が大半だろうし、裁判に集中している間の休業補償もない。

 誰でもできる一番簡単な金銭的支援は、鳥賀陽さんの本を買うことである。在庫がなくなれば重版される可能性があり、そうすれば若干の印税収入が彼の元へ渡る。「J-POPとは何かー巨大化する音楽産業」(岩波新書)と「Jポップの心象風景」(文春新書)合わせて1575円だから、amazonの無料配達の範囲に入る。以前から気になっていた書籍だったので、僕は早速、購入した。皆さんも、ぜひ。

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293(06/12/26)
ようやく大手新聞社が報道

 さて。 鳥賀陽さんに対する損害賠償を求めた今回の一件に関して、昨日あたりから「マスメディア」も報じ始めた。 最初に毎日新聞、続いて朝日新聞だ。

●毎日新聞「名誉毀損:オリコン ジャーナリストに5千万円賠償提訴」(25日10時20分)
●朝日新聞「『批判封じ』と反論 オリコン提訴に対し鳥賀陽氏」(26日9時59分)
※いずれも、そのうちリンクが切れると思います。

 朝日新聞の記事は、えらくあっさりとしたものだ。しかも、よくよく見てみると、このニュースは時事通信社の配信記事。要するに、自社取材の記事ではないということ。元々の配信はこちら。

●時事通信「『批判封じ』と反論 オリコン提訴に対し鳥賀陽氏」(26日6時51分)

 時事通信社から配信されてから3時間、というタイムラグが通常範囲内かどうか、よく知らないが、何だか「とりあえず載せましたよ」というアリバイづくりにも思えるのは、気のせいだろうか。

 さて。この問題については、IT・音楽ジャーナリストの津田大介さんが、取材も交えて、ていねいなレポートを書いている。たぶん、現時点で最も的確に事象を捉えたブログ記事ではないだろうか。津田さんのフットワークの軽さには頭が下がる。

●音楽配信メモ「オリコン訴訟問題の現状の詳細なまとめ
●音楽配信メモ「オリコン訴訟問題について音楽業界関係者に取材しました
※いずれも、少しばかりアクセスしにくいかもしれません。

 これらのURL情報は、mixi内でさまざまな人々が続々と寄せている情報にもとづいている。mixiに入って、一番ありがたさを感じたのは、今回の一件が初めてのような気がする。個人的には、早い段階での手打ちがあるように想像しているが、引き続き、注視していきたい。

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294(06/12/28)
餘部鉄橋架け替え

 さて。餘部鉄橋(余部橋梁)が架け替えになるという。鉄道事業者にとっては積年の宿願だったろうが、僕にとっては、 ちょっぴり寂しいニュースだった。

●余部鉄橋を思う会
http://www.amarube.com/

 餘部鉄橋といえば、年末年始である。悲惨な事故が起きたのが、ちょうど20年前の今日だったということもあるけれど、それだけではない。この事故が起きる以前から、正月休みを使って友人と丹後半島など北近畿方面を旅したことが度々あり、餘部鉄橋は何度も通っていた。餘部鉄橋の写真を見るだけで、いつも人影まばらだった冬の日本海を思い出す。ドラマ「夢千代日記」のタイトルバックに登場していたことも印象深い。幾多の悲しみを背負った人々が織りなすドラマの舞台は、いつも薄暗い真冬だった。

  一度だけ、鉄橋の下を歩いたことがある。自主製作映画のロケハンが目的だった。記憶が確かであれば、鉄橋の桁下には民家が点在し、畑も広がっていたように思う。今度の建て替え工事では、下部工から作り直すのだろうから、桁下空間への影響にも配慮すれば、難工事になるのだろう。

 あの事故があった直後、応急処置に駆り出された鉄橋橋梁メーカーの社史を、いま執筆しているところだ。過去に編纂された社史には、当時の苦労話が載っている。今度は鉄橋ではなくコンクリート橋になるという。年末帰省のピークまでに復旧させるべく、夜を徹して作業した人々も、今回の建て替えに一抹の寂しさを感じているに違いない。

 ちょっぴり、おセンチな本日なり。……おセンチって、死語かも(苦笑)。

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295(06/12/29)
キリ番ゲット、失敗。

 さて。愛車のジェベル(200cc、スズキ)の累計走行距離が4万キロを突破した。1カ月ほど前から、40000の数字が並んだところで写真を撮っておこうと思い、注意深くチェックしてきたのに、仕事に没頭している間に、あらら、超えちゃった。おまけにピンボケ。

 ジェベルは、中型免許を取ってすぐに購入したバイクだが、すうっと加速するところが気持ちよくて、おまけにタフである。マシンに全然詳しくないメンテ嫌いの男が酷使しているのに、まだ走れる。4万キロも、よく付き合ってくれた。

 ご褒美に、年が明けたら、オイル交換やら何やら、メンテをしてあげよう。自分ではできないから、行きつけのバイク屋さん、よろしく

 もうすぐ年が暮れる。全然、実感がなかったが、打合せに出かけた昨日、朝の通勤時間帯の列車内が空いていたから、もう、みんな年末なんだな、と初めて実感がわいてきた。フリーになってから一番忙しい年だった。来年はどうなりますやら。

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