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126(04/03/04)
京都で手作りの映画製作スタート

 さて。嬉しい便りが知人から届いた。関西で映像製作を数々手がけてきた山田哲夫さんからのメールで、京都で映画を製作することになった、というものだ。2004年秋(?)に公開予定の映画「Turn over 〜天使は自転車に乗って〜」がそれ。

 山田さんは、10年以上前に僕が大阪の広告制作会社に勤めていた頃、同社の子会社として設立された映像会社の取締役だった。飄々とした丸い風貌で人なつっこい性格。何度かお酒の席で居合わせたこともあるが、マイペースで楽しそうに杯を傾け、穏やかに会話を楽しんでいた光景が目に浮かぶ。

 もう時効だろうから書いてしまうと、大阪では下町の部類に入る淡路という町のひなびた映画館で、山田さんと偶然遭遇したことがある。そこで上映されていたのは、あの菊池桃子主演の「パンツの穴」(1984年作品)だ。いい歳をした男が一人、わざわざ淡路くんだりまで出かけてロリコン趣味的なアイドル映画「パンツの穴」を観るというのは、相当恥ずかしい行為だった。

 映画は、生涯ワースト10に入れたいほどのトンデモ駄作で、見終わった後の後悔たるや、相当なものだった。ガックリ肩を落として帰ろうとすると、10数人しか入っていなかった観客の一人に山田さんがいた。山田さんも一人でわざわざ足を運んだのだろう。お互いにバツの悪い顔をして、一言二言言葉を交わし、僕は逃げるように帰っていった覚えがある。あれ以来、山田さんと顔を合わせると、共犯者のような感覚で、ニヤニヤしてしまうのだった。

 さて。今回の映画は、大きな資本をバックにした作品ではなく、自主製作映画に近いもののようだ。後味の良い大人の恋愛映画だという。山田さんは脚本とプロデューサーを兼ねていて、金策でも奔走している。

 僕も大学時代、友人と「丸太町わっしょい」という自主製作映画グループを作り、京都を舞台に8mm映画や16mm映画を脚本・監督したり、プロデューサー、カメラマンを担当したことがある。最後は、会社を辞めてまで製作を始めた16mm映画で、プロの役者にも出演して貰ったが、中途で挫折し、彼女には愛想を尽かされ、借金を背負ったことがある。僕のお遊びレベルの映画製作と同次元で語るのは山田さんに失礼だが、映画に莫大なお金がかかるのは確か。

 詳しくは冒頭の映画HPをご覧いただきたいが、ただいま市民エンジェルを募集中。エンジェルとは、ベンチャー企業支援で資金を提供するときなどによく使う言葉で、いわばサポーターのようなものだ。1万円を出せば、関西の上映館で鑑賞できるエンジェル券が10枚もらえる仕組みだそう。ロケ地の京都など周辺に住んでいる人々には、映画製作に参加するような気持ちで、エンジェルになってみてはいかが、と薦めたい。

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127(04/03/06)
意外なめっけもの「空の大怪獣ラドン」

 さて。CATVに加入してから、過去の映画やドラマが観られるので、なかなか楽しい。この間は日本映画専門チャンネルで放映された東宝の怪獣映画「空の大怪獣ラドン」(1956年作品)を観たのだが、かなりの力作で驚いた。

 特撮の怪獣映画で過去の物となると、B級・C級的な楽しみはあるにせよ、あまりにチープな作り方で観るに耐えない作品が大半だが、「空の大怪獣ラドン」は大人の鑑賞に耐える作品だ。とくに前半の重苦しい展開は、観る者をグイグイ引きつける緊迫感がある。エキストラの多さもスペクタクルな感じを補完していて、心憎い。

 舞台は阿蘇山近郊にある炭鉱。これを取り巻く人々や事務所の様子などが、怪獣映画の割には丹念に描かれていて、フィクションとは言え、当時の風俗を記録するような価値も併せ持っている。人々の服装、言葉遣い、住まい、乗用車、貨車、設計技術者が使うちょっとした小道具など、見所も多い。

 怪獣映画といえば、間もなく終止符を打つゴジラ、モスラ、ガメラ、大魔神などのシリーズが思い浮かぶ。こうしたキャラクターの強い怪獣たちのなかで、「空の大怪獣ラドン」は怪獣そのものも映画そのものも隠れてしまった感じ。名作の評価が確立した第一作の「ゴジラ」(1954年作品)並みの評価があっても良い。

 両方とも1950年代の作品。怪獣映画の地平を切り開いた先達の力量がうかがえる。

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128(04/03/16)
談話室 滝沢

 さて。ギョーカイ人御用達の喫茶店に、新宿の「談話室滝沢」がある。以前から名前だけは聞き覚えがあったが、ギョーカイの端くれにいるせいか、一度も利用したことがなかった。先日、某雑誌の編集者と打合せで初めて入ったのだが、なるほど、ドトールでタバコを吸い急いでいるネクタイ姿のサラリーマン諸氏と違い、ギョーカイ風の人(=怪しげな人)があちらこちらにいる。

 別に耳をそばだてていたわけでもないが、近くのテーブルからは出版社と編集者(またはデザイナーか?)と思われる男女の打合せ会話が、否応なく、聞こえてきた。「じゃあ、このへん、テキトーに流し込んじゃっていいんですね」とか、「じゃあ、名前はテキトーに、入れておけばいいですねー」などなど。キーワードは“テキトー”(笑)。

 僕の打合せ相手の編集者によれば、ここで延々と何時間も、2時間ドラマの筋書きの打合せをしていたことがあると言う。たぶん、「じゃあ、このへんで、●●さんにはテキトーに死んでもらってよ」とか、「何かもっと、こう、驚くようなトリック、テキトーに考えといてよ」などと話しているのだろうか。たぶん、ここでもキーワードは“テキトー”だろう。

 一般人が「談話室滝沢」に入り、ダンボ耳を働かせて盗み聞きするのもオツなものだが、この店はコーヒー一杯1000円也。あまり過大な期待を抱かず、テキトーにどうぞ。

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129(04/03/25)
プロレスファン的・相撲の見方

 さて。大相撲の大阪場所が賑わっている。一応ほぼ毎日、ダイジェストを含め、上位の取り組みは見ている。昨日までの時点で11連勝力士が4人いるというのは、本場所が15日制になってから初めてだそうだ。

 今回ほど、プロレスファンの「邪推」をそそる場所も珍しい。実力的には、朝青龍で決まりだろう。だけど、今回も独走では、世間的には盛り上がらない。これに匹敵する強い大関が1人、2人いれば後半まで優勝の行方はわからず、面白くなる。そうなると、不愉快なのは優勝して当たり前の朝青龍だろう。そこで同じ部屋の朝赤龍も勝利を重ねる……このような、何の根拠もない邪推が、プロレスファンは大好きだ。

 千秋楽に、たぶん朝青龍は優勝を決めるのだろう。結果的には予想通りかもしれないが、もしかして? もしかして? と最後まで興味をつなぐのがマッチメーカーの役割。おまけに、前座では、滑稽な動きの色物的な力士がそれなりに活躍していて、興行としては出来過ぎの感もあるが……。

 個人的には、朝青龍はもちろん、昔ながらの力士の味わいがある魁皇と琴光喜、運動能力の非凡さを感じさせ、総合格闘技でも実力が出せそうな黒海、愛らしい風貌のモジャモジャ闘牙が大好き。一生に一度は、昆ちゃんのように砂かぶりで観戦したいものだ。茶色いおそろいのチャンチャンコは遠慮したいが。

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130(04/03/30)
今季のペナントレース予想

 さて。日本のプロ野球がいよいよ開幕。去年、阪神の優勝を(偶然にも)当てた余勢をかって、今年も予想。個人的にはロッテと阪神を応援する予定。

パ・リーグ
1 ダイエー
2 西武
3 ロッテ

4 オリックス
5 近鉄
6 
日本ハム
→プレーオフで高視聴率、挙げ句に「ロッテ優勝」。木更津に続く千葉ブーム。

セ・リーグ
1 阪神
2 中日
3 巨人
4 ヤクルト
5 広島
6 横浜

 たぶん、巨人はボロボロだろう。5位くらいに落ちても不思議ではない。かつてのファンとしては悲しいが、今の巨人は負けるべき。

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