オンフィールド音楽研究所 |
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2006,07,12
012●コリーヌ・ベイリー・レイ(Corinne Bailey Rae) 所長●コリーヌ・ベイリー・レイを、お薦めしたいけど、お薦めしたくない。 秘書1号(以下、1号)●何だよ、その言い方。 所長●いいと思うんだけど、いいと言いたくない。 1号●分からんよ、真意が。 所長●この複雑な中年心が分からんか。 1号●複雑な乙女心以上に分からない。いや、分かりたくない。 所長●水くさいなあ。 1号●お互い様だね。 所長●じゃあワシの心境を説明しよう。 1号●一応、聞いてやるよ。 所長●コリーヌ・ベイリー・レイって、最近、やたらと洋楽系の番組に出ているじゃない。 1号●ああ、出てるね。地上波への露出はまだ少ないと思うけど、主にCS系でね。 所長●いやいや、つい数日前には、地上波でテレビスポットも流れていたぞ。 1号●へえ、ずいぶんお盛んなことで。 所長●CS系ではMUSIC
ON! TVの「on the PLANET」、最近では「ベストヒットUSA2006」でもミニ特集的に取り上げられた。参考までにリンク。 1号●日本盤が今日、7月12日に出たらしいから、レコード会社もプロモーションをガンガンかけているんでしょ。 所長●でも、僕は3月ころから注目していたんだ。 1号●ははーん。要するに、俺は目利きが早いんだぞ、と自慢したいワケだ。 所長●手っ取り早く言えば、その通り。たまたまCS系の番組でちょろっと1回だけ放映された「Like
A Star」を聞いたとき、瞬時にノックアウトされた。ちょうど、エミリアーナ・トリーニを聞いて「おおっ、これは!」と思ったときと同じ心境。またもやリンク。
1号●だったら、もっと早くプッシュすれば良かったのに。 所長●当時はまだ、このブログを始めていなかったし。 1号●言い訳だね。 所長●今、「コリーヌ・ベイリー・レイがいいよね」と言うと、まんまとプロモーション作戦の術中にはまったようで、とても悔しい感じ。だーれも知らないうちに、「ふっふっふ、これ、いいんだぜぃ」と推薦する立場になりたかったのに、もう遅くなってしまった。 1号●たかだか半年くらいの遅れだけど。 所長●プリプリがデビューしたとき、渡辺美里がデビューしたとき、僕はいち早く「これいいよ」と言ったんだよ。プリプリなんて、まだ1000人クラスのライブ会場も埋まらなかった頃だぜ。 1号●ふうん。 所長●今井美樹もファーストアルバムから注目。人気が出る前のコンサートでは5列目くらいのチケットが楽々とれて鑑賞。 1号●あっそ。 所長●中森明菜に至っては、「スター誕生!」の予選出場から、周囲に「これいいよ」と言いふらしてた。 1号●何か、女性ばっかりだな。 所長●ああ、悔しいなあ。 1号●で、結局、推薦したいの、したくないの。 所長●したい。 1号●何だよ、したいのか。 所長●うん、したい。 1号●じゃあ、どこがいいのか、簡潔に述べよ。 所長●まず声だよね。あの声と、ゆるーい歌い方。ふわふわしたメロディ。いずれもグッ。 1号●ちょっぴり、ノラ・ジョーンズ系の印象はあるけど。 所長●まあ、大きく分ければね。ノラほどブルースやカントリーのニオイはしないな。どちらかというと、フォークとか、ソウルに近いかな。70年代で言えば……。 1号●あー、またタイムマシンで飛ぼうとしてるね。 所長●ジャニス・イアンを120cc煮込んでアクを取り、ミニー・リパートンを50cc、フィービ・スノウを30cc入れて、固形のコーヒーシュガーを小さじ1杯入れた感じ。 1号●レシピかよ。 所長●分かる人には、分かる言い方だと思うけどね。 1号●レコード会社の公式ページには「ソウルフルでオーガニック」という宣伝文句がついてる。 所長●やなフレーズだな。「ソウルフル」はいいけど、「オーガニック」が気に入らない。 1号●もともとは有機体とか、無農薬とか、無添加の意味だよね。転じて、自然派という意味なんだろうけど。 所長●「癒し」とか「ヒーリング」という言葉が少なくなってホッとしたと思ったら、今度は「オーガニック」ときたもんだ。オルビス化粧品のCMに出ている「はな」を思い出す。 1号●あー。 所長●「はな」につく、ってやつ? 1号●あんたは、「はな」もちならないヤツだね。 -posted by 所長@09:24AM |
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