281〜285
 

282へ
283へ
284へ
285へ

 

281(06/09/09)
四国・高知へ。

 さて。某社の社史取材の一環で、高知市へ。前日入りとあって、必然的にスタッフと飲み会になった。カツオのたたき、酒盗、イカの刺身、岩ガキ、鯛の頭の塩焼き、いずれも美味しゅうございました。

たっすいがは、いかん!

 僕だけが東京から空路、他の皆さんは大阪から鉄路や空路ですでに乗り込んでいたので、飲み屋には後から入ったわけだが、目に付いたのは、ご覧のようなキリンビール提供の垂れ幕。「これって、どういう意味なんだろ」と呟くと、カメラマン氏はすでに店の人から情報収集していたらしく、「気の抜けたビールは、いかん」という意味らしいよ、とのこと。

 ふーん、そうか。面白いなあと思って、先ほどネットで調べてみたら、「弱々しいのはいかん」という意味とか、「苦みのバシッと利いたビールでないといかん」という解釈も成り立つらしく、結構広い意味のよう。ビール会社も、地域に応じたマーケティングを、いろいろしているんだなあ。

 ところで翌日の取材先は、拙著とも大いに関係するテーマだが、障害者雇用に取り組む某社の特例子会社だった。なかなか骨太な取材対象者で、取材内容は非常にエキサイティング。目から涙が出るほど笑ってしまった取材は久しぶり。

 四国は国内で4番目に大きい島だが、地域経済は低迷状態らしい。確かにバスやタクシーから見る町の風景は、古いタイプの路面電車や家族経営の飲食店などが目立ち、20年ほど前にタイムスリップしたかのよう。ただ、ヨソ者の身勝手で言えば、観光には面白いかもしれない。北海道や沖縄を旅する人は多いが、四国を旅する人は、お遍路さんを除けば少なそう。案外、穴場かも。古い居酒屋が点在しているのも、よろし。ちなみに、高知の中心地に、キャッシングができるコンビニはないので念のため。

先頭へ 最後尾へ


282(06/09/09)
スリムなゴーヤ。

 さて。遅ればせながら、庭のゴーヤが大きくなってきた。

ゴーヤ

 といっても、ご覧のような細さで、収穫にはまだ早いとも思える。しかーし! 同じような過ちを一昨年に経験しているのだ。「もうちょっと放っておいたら、まだまだ大きくなるはず」と思っているうちに、プリプリ状態だったゴーヤの1つは一挙に黄色く変色して弾けてしまい、慌てて収穫したもう1本は、家の中で弾けてしまった。そんな経験があるので、ここが潮時と思って摘み取った次第。

 これを連れ合いがチャンプルにして食卓へ。美味しゅうございました。

先頭へ 1つ上へ 最後尾へ


283(06/09/13)
九州の味を満喫。

 さて。昨夜は某社史の打合せ後、銀座の九州料理のお店で会食となった。これが、なかなか感動的な美味しさで、いたく感激してしまった。九州から直送したというヒラマサ、関サバよりも美味しいという噂のゴマサバ、魚の骨を砕いて入れた団子など、どれも板前さんの目利きと腕前の良さがわかる出来映え。ナチュラルな九州弁の女将の人柄も愉快で、昨今の、こじゃれた雰囲気がない所もグッド。

 僕自身は、特段の美食家ではないし、食べ歩きに興じるような趣味もさほどないが、親からいただいた味覚の判断力はそれなりに持ち合わせていると自負している。そんな僕にとって、東京では数少ない、忘れられない味だった。お店の名前は教えたくないので書かないが、分かる人は分かるだろう。銀座というより、有楽町ですけどね。ご馳走様でした。大変、美味しゅうございました。

 さて。今年、取材・執筆をお引き受けした社史は4冊あるが、いずれも、社長インタビューが楽しい。創業者オーナータイプの社長、親会社からやってきた社長、新入社員から経験を積んで就任した社長と、それぞれ事情は異なるが、それなりの歴史を紡いできた企業のトップを務める人間は、やはり飛び抜けた才能と魅力をお持ちであると実感させられる。

先頭へ 1つ上へ 最後尾へ


284(06/09/19)
ライターの年収。

 さて。この前の土曜日あたりだったろうか、asahi.comに「ネットに『職の百科事典』 504職業の適性・賃金公開」という記事が載っていった。記事によれば、独立行政法人の労働政策研究・研修機構が、職業の情報データベースサイトを開設したという。おそらく、自分にどんな仕事が向いているのか、迷っている若者たちに情報提供することによって、少しでもフリーターやニートからの脱出を手助けしよう、ということなのだろう。

 さっそく、件の「キャリアマトリックス」というサイトにアクセスしてみた。ちゃんと、フリーライターという項目があったのは感心したが、記されていた「労働条件の特徴」によれば、
●労働時間(平均)=192時間/月
●賃金(平均)=801.96万円/年
●年齢(平均)=36.9歳
とのこと。

 ん? 年収800万円だと? うっそー、そんなに高収入があるハズないぞ。こんな数字、どこで調べたんだよ。いや、待てよ。実は、みんなそのくらい稼いでいるのか? えっ、そうなの? 本当に? じゃあ、僕って……。真剣にへこんでしまった。

 何かの間違いではないかと、今日、もう一度アクセスしてみた。やっぱり数字は変わっていない。じゃあ類似職業としてリンクされている「新聞記者」や「雑誌記者」はどうなのか。クリックしてみたら、あれれ、上記の数字と同じじゃないの。ははーん、ここで統計数字のからくりが判った。上記の数字は、新聞社や雑誌社に勤める社員記者も一緒くたになった数字というワケだ。こんなの、デタラメすぎる。試しに、「グラフィックデザイナー」を調べてみたら、
●労働時間(平均)=184時間/月
●賃金(平均)=407.84万円/年
●年齢(平均)=32.4歳
だという。ああ、多分、フリーライターはこれに比較的近いね。

 いずれ、フリーライターの項目について見直しがあるかもしれないので、ここに記録としてとどめておこう。本気で調べたら、たぶん、グラフィックデザイナーさんより、年収はさらに2割減だろうと、想像しておく。

先頭へ 1つ上へ 最後尾へ


285(06/09/29)
さようなら、「週刊ファイト」。

 さて。プロレス・格闘技系の雑誌としては老舗に属する「週刊ファイト」(新大阪新聞社)が、最終号を迎えた。休刊と称しているが、たぶん、発売中の号で見納めとなろう。

 「週刊ファイト」はプロレス紙誌のなかでも、きわめて異色の存在だった。タブロイド判の夕刊紙スタイルという判型もさることながら、プロレス団体と迎合したその他雑誌とは一線を画し、独自の鋭い視線でマット界を切り取った。団体が顔をしかめるようなスッパ抜きスクープが得意で、シニカルなタッチの記事も秀逸だった。井上編集長の功績だろう。

 「週刊プロレス」や「週刊ゴング」ではなく、僕はもっぱら「週刊ファイト」派で、駅構内のスタンドを主たる販路としていた時代は、毎週のように買って隅々まで読んだ。読者コーナーでは、実名で何度もプロレス評の投稿が掲載された。まだサラリーマン時代、15年ほど前の話である。

 障害者プロレス「ドッグレッグス」初の大阪自主興行に際しては、告知記事を書いてもらえるよう、編集部を訪ねたこともある。薄暗くてどんよりした雰囲気の編集部だったが、担当のHさんは紳士的に対応してくれ、アマチュア団体なのに紙面を割いてくれた。たぶん、異例の扱いだった、と思う。

 プロレス界は格闘技系におされて地盤沈下が甚だしい。よくも今まで持ちこたえられたと感心してしまうが、ともあれ、編集部の皆さんはお疲れさまでした。

先頭へ 1つ上へ


続けて読む(286〜290へ)

バックナンバー

 
「onfield」表紙へ