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136(04/06/19)
今年はナス

 さて。今年も家庭菜園の楽しい季節がやってきた。昨年はトマト、オクラ、エダマメを植え、オクラ以外は散々な成果だったが、今年はナス、ニンジン、ブロッコリーに挑戦。さらに、昨年まずまずの成果を出したオクラも植えた。

 ナスだけは苗を買い、後は種から。ナスはさっそくきれいな紫色の花を咲かせ、ちっちゃな実が。その可愛いこと!

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137(04/06/22)
新幹線カンヅメを体験

 さて。台風6号が西日本を直撃しようとしていた昨日朝9時46分発の新幹線「のぞみ」で、大阪へ取材に出かけた。11時半ごろ、岐阜羽島を通過するあたりから断続的に「強風のため」に停車し始め、田んぼの真ん中で動かなくなった。吹きっさらしの中で停車しているものだから、強風が当たって車体が船のように左右に揺れる。30分以上経った頃だったか、次の米原駅まで向かうというアナウンスがあって、米原駅の「追い越し車線側」に停車。そして、そのまま15時半まで、ずーっとそのまんまだった。

 この間、風雨はまもなく峠を越え、「強風のため」停車する必要はないと思えたが、何の動きもない。途中、「現在の状況について情報収集中です」というアナウンスはあったが、ただそれだけ。追い越し車線に停車しているから、米原駅のホームに出ることもできず、車内で時間をやりすごすしか術がない。車内販売の弁当はアッと言う間に売り切れ、お菓子でひもじさを紛らわせる乗客も多い。いつの間にか、車掌は姿を見せなくなってしまった。どこかで乗客に詰め寄られているのか、詰め寄られるのがイヤで車掌室に“籠城”しているのか……。

 在来線は動いているらしい、という情報が乗客の間で流れ始め、どうして在来線に乗り換えさせてくれないのか、不満が募る。15時頃だったろうか、ようやく「架線に異常があった模様です、修復には相当な時間がかかる見込みです」というテロップが流れたが、どう対処するのか説明がない。そして15時半ごろに「米原駅の上り側ホームにつけて、在来線に振りかえる」という車内アナウンスがあって、少し安堵。一時は、このまま夜になる可能性があると覚悟し、確保していた水分の補給を控えていたからだ。

 とはいえ、下りの追い越し車線に停車している列車が上りホームにつけるには、どこかでスイッチバックしなくてはならない。しばらくして大阪方面へ数キロ走り、そのまま停車。何で停車しているのかと思ったら、運転士らしき人が後部車両に向かって中をテクテク歩いてきた。なるほど、向きが変わるから運転士も、移動しなければならないわけだ。またしばらくして、ようやく逆走し始め、ポイントの切り替えでホームに着いた。もう16時半である。

 どこからどこまでを「カンヅメ状態」と称するのかわからないが、停車してから米原駅のホームに降ろされるまでと考えると、丸々5時間。2冊持っていた本と、新聞は読み切り、ストーンズを聴きながらひたすら時間を過ごした5時間だった。

 それにしても、時々こういうカンヅメ状態が発生するのに、もう少し真っ当な対処の仕方はないものか。昔は、追い越し車線側からでもホームまで橋を渡すように乗客をホームにおろし、在来線に振りかえていた時代があったとも聞く。それをしないのは、特急料金の払い戻しを極力避けたかったのではないか、などと疑心を働かせざるをえない。取材先のご厚意で、この日の午後に予定していた取材を翌朝にのばしていただけたのは、せめてもの救いだった。

 さて。ここからは余談。在来線に乗ると、車内は満員である。このなかで、僕の背後にいる人が延々と携帯電話で電話をし始めた。しばらくは我慢していたが、2本目の電話を終えたところで注意した。「ちょっと、携帯は止めてくれませんか……」そう言って振りかえると、あれれ、どこかで見たお顔。胸には、かなり目立つ赤いバッジがキラリ。

 自民党に昨秋復帰した元・保守新党の代表的な立場にいた国会議員センセイが、そういうことやっていては、いけませんねえ。選挙を控えて、地元の和歌山に戻る途中だったのかもしれませんが……。ダメですよ、二階俊博センセイ。

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138(04/07/01)
離婚会見

 さて。たまたまお昼時に、芸能人の離婚会見の生中継に見入ってしまった。女優・高岡早紀さんと結婚していた男優・保坂尚輝さんの単独会見。離婚届は出したものの今も同居しているというユニークな形だが、これが「さっぱり理解できない」とまくしたてる芸能リポーターが、僕には「さっぱり理解できない」。

 お2人は、おそらく仕事を最上位概念においてらっしゃるのだろう。その2人が、仕事の足を時には引っ張る可能性がある婚姻という形を解消し、でも家族として同居を続けていることが、不思議でたまらないようだ。人にはそれぞれの価値観があるから、「こんなのおかしい」と思うのは自由だが、「理解できない」のは頭が悪いからとしか思えない。

 芸能リポーターが考えるような呪縛に満ちた家族観が、日本の一人暮らし人口を増やしていると、僕は思っている。もっと、ゆるゆると、いろんな家族の形を模索してもいいのに。別にファンでもなんでもないが、保坂尚輝さん、なかなか気骨のある人物ではないか。

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139(04/07/17)
ジタンはいずこへ?

 さて。とある雑誌で、フレンチポップス界のスケベ男&スーパースター、セルジュ・ゲンスブールに関する原稿を書いていたのだが、資料を見るうちに、彼が愛して止まなかった「ジタン(GITANES)」が吸いたくてたまらなくなってきた。僕がもっぱら吸っているのは、いかにも軟弱そうな「KENT Super Lights」。昔は「ハイライト」や「わかば」も愛飲していたが、歳と共にマイルド路線に流れていた。

 ジタンには強烈な印象がある。大学時代、文学部で第二外国語として選んだフランス語の授業で、教師はいつも授業中にジタンをくゆらせていた。今から思えば、いかにもフランスかぶれっぽい身のこなしで、プレイボーイ気取り&スケベ顔の教師だったが、その授業だけは「生徒も好きにタバコを吸って良し」というルール(今なら考えられない!)。ヘビースモーカーだった僕には、居心地が良かった。

 教室内にはいつもタバコの煙が漂っていたのだが、数人の生徒が日本製タバコを吸っていても、それをすべて帳消しにするほど、ジタンの香りは強烈だった。あの香りを久しぶりに楽しみたいと思ったのだ。ところが、近所中の自販機をくまなく見て回ったのに、ジタンは置いていない。有人の店で「ジタン、ないですか?」と尋ねたら、「ジタン?」と怪訝な顔。おいおい、たばこ屋(兼お茶屋)がジタンを知らないの? 百貨店に行ったら、売っているのかな。

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140(04/07/22)
恐るべし、小石川図書館

 さて。都内文京区の区営図書館に「小石川図書館」がある。最寄り駅は、特定の用事がない限り降りることもない丸の内線の茗荷谷駅。ここから徒歩5分で小石川図書館に着く。どこにでもある公営図書館だが、ここが凄いのは、音響資料が充実していることだ。ことに、古いLPレコードをこれほど所蔵している図書館は類を見ないのではないか。

 同図書館の2階に「レコード室」という部屋があるのだが、クラシックからロック、J-POP(いやニューミュージックおよび歌謡曲)まで幅広く、おおむね60年代から70年代の作品が中心。ちょうど、70年代に町中の中規模レコード店にぶらりと入った感じの、そのままの分類でアーティスト名の項目が立っているので、タイムスリップしたような感覚なのだ。例えば「マイティ・クラブ・オブ・ジョイ」がソウル関係の棚に、しっかり一項目立っている。ロックのコーナーでは「フォガット」とか「ユーライア・ヒープ」なんてのも、しっかり、見出しが立っている。今なら、誰もが忘れ去ったアーティストたちだ。

 12年前に上京して初めて住んだのは文京区の小石川。たまたま本を借りたい用事があり、LPレコードの所蔵を発見してビックリした。当時、足繁く通っては、中高生時代に買いたくても買えなかったロックのアルバムを次々と借りた覚えがある。今はCDで再発売されている作品も多いが、当時の音楽ファンとしては、あの大きなジャケットに思い入れが強い。

 今回10年以上ぶりに、小石川図書館を訪ねたのだが、レコード室は健在だった。建て替えをしたのか、以前よりも室内が明るい。今はCDコーナーが量的には圧倒しており、LPを物色する人はさすがにわずかだ。お宝LPの宝庫で、貸し出し中のモノも少ないから簡単に手に入る。70年代洋楽が好きな人は、要チェックである。(くれぐれも、所蔵資料は傷つけないで!)

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