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066(03/02/07)
ぷらっとこだま

 さて。先週末は、「ぷらっとこだま」に乗って、京都へ行って来た。プロレス文化研究会のワークショップ、「馬場・猪木と高度成長ニッポン」の会合に初出席するためだ。

 特定の編集部から取材費が出ているわけでもないので、交通費は自腹。少しでも安く行こうと、「ぷらっとこだま」という旅行商品を購入して出かけた。ドリンク一杯のクーポン券付きで、東京〜京都間が9800円(正規料金)。ただし、決められた列車の決められた座席以外には座れない。乗り遅れたら、それでパーだ。遅れても自由席なら乗車できる回数券とは、まったく異なる。

 空席が目立つ「こだま」の乗車効率を少しでも上げようという狙いの旅行商品だろうが、あてがわれた席数は少ないとみえ、下り列車の最後部、16号車の後ろ3分の1くらいに「ぷらっとこだま」の乗客が群れになった。前はガラガラなのに、ここだけがピッシリ満員。少しばかり、滑稽な光景だ。

 東海道新幹線は通常ビジネスマンが中心なので、朝や昼間はだいたい静かなのだが、「ぷらっとこだま」の座席だけは、朝からにぎやか。ビジネスマンの酒盛りのような騒々しさではなく、旅を楽しむ人たちの、程良い興奮を伝えるようなにぎやかさだ。「急いでのぞみやひかりに乗るよりも、少々遅いが、こだまでゆっくり出かけようや」といった雰囲気で、それはそれなりに好感。

 のぞみで東京〜京都間は2時間14分で14,190円(通常期)、ひかりなら2時間35分で13,220円(通常期)、金券ショップでは約12,300円。「ぷらっとこだま」は3時間49分で9800円。時給が2,000円以下の人なら、価値あり、か。

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067(03/02/07)
バリアフリーの発明?

 さて。asahi.comでこんなニュース(※リンク切れ。紙面では2/7夕刊か2/8朝刊に)を見た。これは面白い。誰も気づかなかった発明だろう。

 記事でもふれていたが、視覚障害者にとってのバリアフリーと、車いす利用者など下半身に障害をもつ人にとってのバリアフリーは相反する部分が多く、実のところ、あまり仲がよろしくない。その代表例の一つが、横断歩道での歩道部分の切り下げだった。車いす利用者には段差が不要だが、視覚障害者には歩車分離の重要な境目のサイン。これまではギリギリの攻防で、「じゃあ、境目だとわかるギリギリの段差は残しましょう」というのが、妥協線だった。

 発明された案は、車輪の通り道は段差を解消し、車輪と車輪の間には段差を残すというもの。これが全国共通のスタンダードになるかどうかはわからないが、誰も気づかなかった案であることは確か。意外なネックは、一部で普及している電動3輪車か。あるいは一般健常者も「どうして、真ん中だけがボコっと高いの?」と不評かも。慣れてしまえばいい、とも言えるが。

 もう一つの相反するバリアフリーは、歩道の点字ブロック。視覚障害者(の一部)には必要だが、車いす利用者、ベビーカーや歩行器を押す人、自転車に乗る人などには評判が悪い。こちらはヘルパーの普及で解消できる可能性が高い。点字ブロックがこれだけ浸透しているのは、日本くらいのもの。

 ともあれ、人間、頭をひねって工夫はしてみるものだ、という好例。

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068(03/02/10)
キングギドラ

 さて。遅ればせながら、ジャパニーズ・ヒップホップ界の硬派と目されるキングギドラの「最終兵器」(02年10月発売)というアルバムを聴いた。ずしんと重い作品。1970年前後のフォークソングに託されたような社会派メッセージは、ヒップホップだけで生き残るのかもしれない。

 ヒットチャートをにぎわすヒップホップグループ(ドラゴンアッシュ)やブッシュ大統領をコキおろす、言葉の爆弾が次から次へ波状攻撃のように続く。ゲイやHIV患者に不快感を与える歌詞があったとかで、先行シングルが回収されたのが昨年9月。これほどBGMにならないヒップホップは珍しい。

 ただ、憂国の士を自認するような歌詞や、男尊女卑を臭わす歌詞は、僕の趣向には合わない。「夫婦別姓を認めたら家族崩壊だ、性の乱れにつながる」なんてことを言う議員さんは、お好みかも。

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069(03/02/15)
ドメイン延長

 さて。このホームページを開設してから、あと数ヶ月で丸3年。「onfield.net」のドメインが切れてしまっては元も子もなくなるので、忘れないうちに、と5年間の期間延長を申し込んだ。

 ところが、申し込んでから気づいたのは、当初の申込期間が3年ではなく5年だったということ。あわてる必要はどこにもなかったのだ。結局、あと7年間、当ドメインを使用する権利を取得したことになる。

 7年後といえば2010年。世の中がどうなっているのか、インターネットがどうなっているのか、そして自分がどうなっているのか、まったく想像できない。ともあれ、向こう7年間は延命したような、不思議な気分だ。期間延長を発憤剤に、ますますのコンテンツ充実に取り組むとするか。

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070(03/02/20)
僕、怒ってます

 さて。韓国の地下鉄火災事故(事件)はとても痛ましい事件だった。地獄絵図のような車内の様子が目に浮かんで、いたたまれない気持ちになる。

 それはそれとして、またもや「犯人には精神病院に通院歴があった」との報道(少なくとも昨夜の日本テレビ)があった。いったい、精神病院通院歴と今回の愚行に、どのような因果関係があるというのだ。こういう報道が、精神病患者を窮地に追い込み、仕事でストレスを抱えた人が気軽に精神科へ行けないような状況を作り出していることに、どうして気づかないのか。あまりの無神経な報道に、本当に僕は怒っている。

 僕には精神科への通院歴がある。神経症っぽいところがあるので、ここ2年間で4回ほど受診した。万一、僕が犯罪を起こしたときも「精神科への通院歴があった」と報道するのか。どうしてもそれがやりたいなら、それもよかろう。ただし条件がある。歯医者に通院していたこと、水虫で皮膚科に行ったこと、外科手術で2週間の入院歴があることも、同時に伝えてもらおう。それならご自由にどうぞ。

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