オンフィールド音楽研究所 |
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2007,03,15
023●「オンフィールド音楽大賞2006」発表(2) 所長●今回は「オンフィールド音楽大賞2006」発表の続き。いよいよ最終発表だ。 秘書1号(以下、1号)●アルバム裏ベスト5の発表から約半月。ずいぶん、間が空いたな。 所長●これだけは是非チェックしておかないと、正確なベスト5にはならない、と思っていたアルバムを、ようやく聴くことができた。これでもう、思い残すことはない。 1号●例えば? 所長●マイ・ケミカル・ロマンスの「ザ・ブラック・パレード」とか、ボブ・ディランの「モダン・タイムス」とか、トム・ヨークの「ジ・イレーザー」とか、ジョン・レジェンドの「ワンス・アゲイン」とか、マーズ・ヴォルタの「アンピュテクチャー」とか……まあ要するに、雑誌『ロッキング・オン』や『ミュージック・マガジン』で高い評価がなされながら未聴だった作品たちだね。 1号●で、ベスト5には影響ありましたかな。 所長●結局なかったな。当初、想定していたベスト5は動かず。 1号●なーんだ。 所長●この中では、トム・ヨークの「ジ・イレーザー」以外、みんな好感を持ったけどね。とくにボブ・ディランの「モダン・タイムス」は、さすが重鎮、といった感じ。でも、今さらベスト5に入れなくても、という印象。 1号●では、ベスト5の発表を。 所長●いきますよ。こんな感じ。
1号●1位のミューズと、2位のアークティック・モンキーズは、当コーナーでも紹介済みだからいいとして、3位のシャルロット・ゲンズブールは異色だね。フレンチポップスだもんな。 所長●いやあ、これは、相当なめっけもの。『ミュージック・マガジン』が選出するベストアルバムで「ヨーロッパほか」部門の1位だったので騙されたと思って聴いてみたら、いいんだよねえ。最初は次点に入れていたんだけど、聴くごとにジワジワ良くなってきて、3位まで上昇。赤丸上昇中。 1号●現在進行形のランクじゃないでしょうに。 所長●でもね、ここんとこ、仕事場ではヘビーローテーション状態なのよ。適度な色気と、適度なポップさ。心地よくなるアレンジもグッド。 1号●Wikipediaによれば、シャルロット・ゲンズブールは15歳だった86年に『魅少女・シャルロット』を発表して以来、20年ぶりの新作みたいね。 所長●『魅少女・シャルロット』は91年に再リリースされた時のタイトルらしいけどね。元々は、86年発表のサントラ盤『シャルロット・フォーエヴァー』。 1号●いずれにしても、20年ぶりの新作というのはすごいね。 所長●女優としてはともかく、シンガーとして個人的な関心はまったくなかったんだけどね、いやあ、本当にいいわ、これ。 1号●興奮おさまらぬ状態ですな。 所長●いっそ、1位に変えようかな。 1号●ダメ。 所長●かつて、フレンチポップスファンは一杯いたと思うけど、フランソワーズ・アルディやらジェーン・バーキン、シルヴィ・バルタン、フランス・ギャル、ダニエル・ビダルあたりを好んで聴いていた中年諸君には、「カムバアック!」と呼びかけたいね。ついでにリンクしておこう。今日現在、2曲だけフルバージョンで試聴ができる。 1号●そして4位は、ベスト5中では唯一の米ロックバンド、ストロークス。 所長●捨て曲ナシのアルバムだった。荒々しいけれど緻密で、完成度が高い。ちょっと調べて驚いたんだけど、ストロークスの初期のメンバーに、あのアルバート・ハモンドの息子がいたんだね。その名も、アルバート・ハモンド・ジュニア。 1号●ああ、73年に「カリフォルニアの青い空」が大ヒットしたアルバート・ハモンドの息子が。 所長●最近ジュニアはソロデビューもしたようだけど……ま、これはちょっとしたトリビアということで。 1号●そして5位にも異色の作品が登場してますな。マリーザ・モンチって、ブラジルだよね。 所長●そう。J-WAVEの番組「サウジ・サウダージ」が発表している「2006年ブラジルディスク大賞」で、「私の中の無限」が2位に、「私のまわりの宇宙」が3位に入っている。合わせ技一本で、5位に。 1号●2枚合わせて5位なんて。 所長●「私の中の無限」はポップス盤、「私のまわりの宇宙」はサンバ盤として同時期にリリースされたから、2枚組と考えればいいじゃん。実際には、あわせて1.3枚分くらいの分数だしね。これは自宅での晩飯時に、BGMとしてヘビーローテーション状態。煮物や焼き魚を食べるときにも、よく合う。 1号●合うかね。 所長●少なくともアークティック・モンキーズよりはね。 1号●そして次点にはニール・ヤングですか。70年代ロックファンにも目配りしたランクですな。 所長●想像以上に良い作品だった。「ライヴ8」でトリを務めたご褒美もかねて選出。 1号●もう一つの次点には、マデリン・ペルー。これはジャズだよね。 所長●うん、これは食事後のデザートタイムや就寝前のやすらぎタイムにピッタリ。ノラ・ジョーンズでジャズが好きになった人には、強く推薦したい。とても心安らぐ作品だ。 1号●ということで、ベスト5の発表は以上で終わりですな。 所長●他にも、賞があるんだ。まずはビデオクリップ賞。
所長●次にVJ新人賞。ちなみにVJというのはDJのビジュアル版らしい。
1号●個人的な趣味の披露が続きますな。 所長●サンボマスターの眼鏡のリードボーカルも、ナヲちゃんのファンらしい。ひょっとしたら、CMで起用されて人気爆発、という可能性もちょっぴり。 1号●吉野家あたりなら、起用されるかもね。 所長●次に、海外新人賞。
1号●このあたりは、納得しない人も多そうだけど。 所長●ポイントは、コリーヌ・ベイリー・レイも、ジェイムス・ブラントも、ダニエル・パウターも、ジェイムス・モリソンも落選ってこと。続いてJ-POP新人賞。
所長●次に、夏フェス大賞。
所長●まだまだあるぞ、最優秀洋楽ロックテレビ番組賞。
1号●ちなみに、番組は今月で終了らしいね。 所長●「タモリ倶楽部」と制作会社が同じだから、これと同じくらい長寿番組になることを期待したんだけど、無念なり。でも、マーティ・フリードマンもユーライア・ヒープが好きだと分かったのは収穫だった。続いて、一発屋で賞。
1号●世間的には、ソフトバンクモバイルのCM曲に使われて、再びヒットしているようだ。 所長●アルバムには「ジュークボックス」が合計4バージョンも入っていた。ちょっとやりすぎだよね。まんまと仕掛けられた感じ。 1号●以上で終わりですかね。 所長●いやいや、あと1つだけ。名付けて、ウブで賞。
1号●どこがウブなのさ。 所長●初来日の時、手作りの「マイお箸」をプレゼントされて、とても喜んでいた姿が印象的。安くつくプレゼントだもんなあ。サマーソニックでは、ハンカチを握りしめながら歌っていた姿も印象的だ。洋楽界のハンカチ王子と呼びたい。 1号●何か、最後は無理矢理2006年の世相に結びつけたな。 -posted by 所長@10:37PM |
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