オンフィールド音楽研究所

2008,10,2

045●ジョーン・アズ・ポリスウーマン(Joan As Police Woman)

所長●あっという間に夏が終わり。

秘書1号(以下、1号)●あっという間に秋が来て。

所長●そろそろストーブが恋しい季節。

1号●何だか、前回と展開が同じなんですけど。

所長●いろいろと忙しくてね。キミにかまっているヒマがなかったのだ。今回は、久しぶりの「お渡り」ってことで。もっと近う寄れ。

1号●気持ち悪いな、男同士で。それにしても、毎日ご苦労さんなこってすな。

所長●それを言うなら、「大儀であった」だな。

1号●大河ドラマ「篤姫」の見過ぎのようだね。

所長●そんなこと、あらっしゃいません。

1号●だから「篤姫」の見過ぎだってば。

所長●高畑淳子の姑ぶりは、なかなか面白かったな。最近では、中村メイコが良い味を出していた。昔のような目立った活躍がなかっただけに意外なキャスティングだったが、セリフが少ないのに、存在感がすごい。さすがだ。

1号●まあね。

所長●中村つながりで、井伊直弼役の中村梅雀もふてぶてしくて良かった。チョッパーベースでフュージョン音楽を演っているミュージシャンとは思えない。

1号●バンド活動は趣味。本職は俳優なんですけど。

所長●中村梅雀バンドのフュージョンサウンドをバックに山崎ハコが歌う光景を観た人は、この世で1000人もいないはず。えっへん。

1号●それはそれは、貴重な体験だこと。

所長●若いミュージシャンが次々と出ているけれど、やっぱ、円熟したミュージシャンはいいわなあ。ということで、今回は、38歳の女性シンガーソングライター、ジョーン・アズ・ポリスウーマンを紹介したい。

1号●ヘンな名前だね。

所長●婦人警官みたいなジョーン、という意味になるのかな。コスプレファンには、たまらんね。どちらかというと、個人的には看護婦ルックがお好みではあるが。

1号●そんなことは、どうでもよろしい。

所長●ではまず、これを観てほしい。最初は、自由の女神コスプレの、ジョーン・アズ・ポリスウーマン。


http://jp.youtube.com/watch?v=fQ2Pc-Y9hgE

1号●何か、ワケの分からないPVだこと。

所長●次は、騎兵コスプレというか、チェスの駒コスプレみたいな、ジョーン・アズ・ポリスウーマン。


http://jp.youtube.com/watch?v=LKEc8EN1p-I

1号●何でこんなかぶり物をしているのか、やはりワケが分からないけど、楽曲はいいね。じんわりと心を打つバラードナンバーだ。

所長●スルメのように、噛めば噛むほど味わいが出てくる優れた楽曲だよね。実は、彼女の存在を知ったのは、CS音楽番組「洋楽トランスポーター」のスタジオライブで、この曲を弾き語りする姿を観てのこと。それまで、ぜんっぜん知らなかった。
以下にリンクしておくけど、「スタジオライブのアーカイヴ」コーナーに、僕が見てノックアウトされた動画がある。ちょっと観てみて。
http://www.spaceshowertv.com/transporter/

1号●ふうん、プロモーション来日していたんだね。

所長●結局、僕が知っている洋楽番組あれこれのなかで、彼女が紹介されたのは、この番組だけだったが。こうしてコアなファンが生まれたのだから、まずまずのプロモーション成果ということで。

1号●日本での発売元は、前回あんたが悪口を叩いたインディーズレーベルのHostess Entertainmentのようだ。

所長●不思議とHostess Entertainmentのアーティストが好きになるんだよなあ。Webサイトをチェックしてみたら、好みのミュージシャンが一杯。

1号●まあ、せいぜい仲良くすることですな。

所長●今回、彼女を紹介するにあたって、英文版Wikipediaで情報収集しようと思ったんだけど、あの夭折のシンガーソングライター、ジェフ・バックリィの彼女だったんだねえ。ちょっとビックリ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Joan_As_Police_Woman

1号●オリジナルアルバム「グレース」だけを残して97年に溺死した悲劇のシンガーだね。享年31歳という若さだった。

所長●宇多田ヒカルさんもクリス・ペプラーさんも大好きだそうで。詳しくは、ここ。
http://www.j-wave.co.jp/original/tokiohot100/presenter/recommen_20060611.htm

1号●ジョーン・アズ・ポリスウーマンも、どこかしら、ジェフと似た感じがしないでもないな。

所長●うむ。ジェフ・バックリィとルーファス・ウェインライトを足して女性にした上に、ビョークの香りをトッピングした、といった感じだろうか。

1号●トッピングねえ。

所長●彼女のMySpaceを見てみると、サウンドタイプとして「the wind rushing through the forest」と書いてあった。普通はジャンルの名称が書かれているものだが、面白いね。和訳すれば、森林を駆け抜ける風、みたいな感じかしらん。

1号●森林は森林でも、メルヘンチックな森林じゃない。

所長●いろんな昆虫やら魑魅魍魎が住みついていそうな魔界の森林だよな。彼女のアルバムはまだ2枚しか出ていないのだけど、2枚とも、いろんな雑味がごちゃごちゃ混じっていて、聴くたびに新しい発見がある。落ち葉をめくってみたら、見たこともない虫が顔を出す、みたいな。

1号●どこかしら掴み所のないミステリアスな魅力はありますな。

所長●さようでござるな。

1号●また唐突に時代劇言葉が。

所長●今回は、これにて、一件落着じゃ。

1号●わずかに知ってる時代劇言葉を総動員するのは、やめてくれませんかね。

所長●そんな、ご無体な。

1号●知識が浅いのがバレバレだよ。

所長●失礼至極じゃ。もう下がって良い。

1号●強引な幕引きだこと。

-posted by 所長@00:15AM


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