●債権回収トホホの1500日●(09) 2001年8月1日号

2000-01発行分

2002年発行分

和解通りに払ってよ、お願いだから

 99年9月14日に行われた簡易裁判で分割支払の和解となり、あとはA社からの入金を待つだけです。入金の1回目は10月末でした。しかし現実には、10月末になっても指定の口座には振り込まれません。がっくりです。本当にがっくりしました。結局、支払督促や簡易裁判の費用を支払った分だけ、僕はさらに損の上塗りをしたということになるのでしょうか。

 たぶん、11月末にも支払わないだろう。そうやって、ひたすら逃げ続けるのだろう。そう思っていたら、11月末に、思いがけず30000円が入金されていました。1カ月遅れで、ようやく1回目の入金です。何とか、法的手続きに要した費用分と手間賃だけは回収できました。

 どうやら先方は、「期限の利益喪失約款」に抵触しない範囲で、支払をぎりぎり遅らせようとしているのだろう、と僕は想像しました。前回にも触れましたが、この「期限の利益喪失約款」は、僕の場合、要するに、2回(2カ月)にわたって支払が滞ると、残金すべてを一括で支払わなければならない、しかもペナルティで5%を上積みしなければならない、というものです。この時点で1カ月遅れなのですから、まだ抵触はしていません。

 しかし結局、12月末には2回目の入金がなく、A社はあっさりと「期限の利益」を失いました。これでA社は残金を一括で支払わなければならなくなったわけですが、いざそういう局面に来ても、僕には何ら行動に移す術がありません。「一括では支払えない」と言われればそれまでですし、強制執行をしようにも先方の財産を僕は特定することができないからです。どうやら待ち続けるしかないと観念し、じっと待つことにしました。

 2回目の支払は99年11月末のはずでしたが、結局入金があったのは翌年の2月3日でした。A社はこういう裁判ざたの経験が豊富と思われ、厚顔無恥というか、実に堂々と、あっさりと、平気で、ゆっくり支払おうという魂胆のようです。しかも、完全に支払が途切れるほど間はあけず、2〜3カ月間隔でポツリポツリと支払おうというのでしょう。A社も、もし本当に強制執行がされて数十万円の現金が差し押さえられれば痛手のはずですから、こちらが激高しない程度に、ちょろちょろと支払ってやろうという作戦なのかもしれない。遅れてもいい、とにかく支払ってくれさえすれば……。

 そんな淡い期待はまたしても裏切られ、最終的には以下のような結果になりました。

和解内容
 
実際の支払い結果
99年10月31日
30,000円
99年11月30日
30,000円
99年11月30日
30,000円
00年02月02日
30,000円
99年12月31日
30,000円
00年04月28日
30,000円
00年01月31日
40,000円
00年07月06日
30,000円
00年02月28日
40,000円
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00年03月31日
40,000円
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00年04月30日
40,000円
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00年05月31日
40,000円
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00年06月30日
32,771円
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合計
322,771円
合計
120,000円

 つまり、あと20万円が未払いのまま、A社からの支払いは止まりました。おそらく、これ以降の支払いはないでしょう。あれこれ労を尽くして、12万円の回収。債券回収としては、悲しいかな、これでも成功の部類といえます。「フリーライターの危機管理」をテーマにした勉強会で自分の事例を開陳し、講師代を少しばかりいただきましたから、それも合わせれば半分弱を回収したことにはなる。そう考えて、慰めるしかありません。

 この連載コラムもいよいよ終わりに近付きました。冴えない結果ながら、貴重な体験でもありました。次回は最終回、僕の事例を反面教師とした、アドバイスをまとめることにしましょう。

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