●債権回収トホホの1500日●(05) 2001年4月1日号

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2002年発行分

証拠書類を点検

 96年の夏にA社の仕事を始めてから3年。ようやく債権回収、つまり未払いギャラの回収をめざして法的手段に出ることにしました。「支払督促」と「簡易裁判」の2つの選択肢がありましたが、早く結論が出る可能性がある前者を選ぶことにしました。

 さて、法的手段に出るには、こちらが確かにその仕事をし、ギャラが支払われることになっていたという証拠を固めないといけません。これが案外面倒でした。念のため、当時の資料は残していましたが、厳しく問いつめられれば逃げられる「穴」はいくつもありました。

 まず、契約書というものが存在しません。雑誌の記事を依頼されたときに、契約書類を交わすという習慣は、まずありません。99%は口頭での約束です。僕がその仕事をしたという証拠ですが、あいにく署名原稿ではないためややこしくなります。原稿データは残っていませんし、取材テープも破棄しました。校正のやりとりは一部残っているだけです。

 某独立応援情報誌の6〜8号で、合計5本の記事を書いたわけですが、7号と8号では、最後の奥付に僕の名前があるので、とりあえずその号に関わったことは確かです。記事に登場している取材対象者の名刺はきちんと残していました。あとは、社長からファクスされた資料や指示の書類も少しばかり残っていました。これを時系列に整理し直し、何かのときにきちんと示して説明できるようにしなければなりません。いつ何をしたかという証拠としては、当時パソコンのExcelで作成したスケジュール記録がありました。最終保存日も記録されていて、後で手を加えていない証明はできます。

 A社社長がシラを切ったら、取材先の人を証人として呼んだりしないといけないのか。そう考えると気が重くなります。A社社長が建野の原稿はレベルが低くてギャラを支払うに値しないものだったと言ってくる可能性もあります。いろいろと「穴」はありますが、証拠としては何とか必要十分なものが残っていると思えました。

 さて、次は「支払督促」の手続きです。手続に際しては、先方の商業(法人)登記簿謄本の写しが必要です。これは、個人の戸籍と同じようなもので、正式な社名とか住所とか資本金、会社概要などが国に届けられているものです。99年7月7日、一度も行ったことがない大手町の「法務局本局」に行って、手続きをしました。何の目的で来ているのかわかりませんが、ビジネスマンがわんさかいます。不慣れも手伝って、半日がつぶれました。ああ面倒です。こんなことに時間を食っていることに腹立たしさが募ります。書類をもらうのに印紙代1,000円がかかりました。どうやらA社は、謄本上は住所変更をしていないようです。

 「支払督促」には、さらに申立手続費用として印紙と切手代合計4,420円がかかりました。印紙は、要は支払督促の費用。切手は、簡易裁判所から僕やA社社長に送る郵便代の先払いです。いやはや、何かとお金がかかるものです。99年の7月13日、何とか「支払督促」の手続きを終えました。

 果たして、先方はどのような反応を示すのでしょうか。

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