支援費制度と障害者の暮らし

取材・文/加藤薫(フリーライター)

サイト開設
03/03/27

はじめに

 2003年4月から、障害者福祉の分野で新たに「支援費制度」が導入されました。これは、障害者の福祉サービスが「措置制度」から「契約制度」へ大きく転換することを意味します。 この支援費制度を巡っては、「障害者の自己決定権がこれまで以上に尊重され、自立が支援される」と説明されたり、一方で「実際には、選択できるほどサービスがないのでは」「結果的にはサービス水準が落ちるのでは」と心配されたりと、まだまだ実態が見えてきていないのが現状です。

 支援費制度で、障害者の暮らしはどうなるのか。導入を間近に控えた2002年の秋以降、さまざまな立場の方にインタビューを行い、これを記事としてまとめてきました。しかしながら、記事を連載していた雑誌が突然の休刊となったため、仕事仲間である建野さんのHPに場をお借りして、web上で公開することにしました。(加藤薫)


目 次

theme 1「私たちの生存権はどうなるのか」
(02年9月執筆、『WE'LL』02年11月号掲載)

●話し手●小佐野彰さん(NPO法人自立の家をつくる会 代表理事)
前半「支援されるのは障害者じゃない、国の財政だ

後半「奪われるのは障害者の権利性

COLUMN医師の立場から見た、介護保険の現実
(土肥徳秀さん/整形外科医)

theme 2障害者自身が動かなければ、
満足できるサービスは得られない

(02年10月執筆、『WE'LL』02年12月号掲載)

●話し手●川元恭子さん(自立生活センター・小平 代表)
前半「大きな枠組みは変化しないと思うが

後半「サービスを得られない場合、誰が責任をもつのか

theme 3「入所型施設から見た支援費制度」
(02年11月執筆、『WE'LL』03年1月号掲載)

●話し手●藤村和靜さん(丹沢自律生活センター センター長)
施設はまず苦情解決システムづくりを

●話し手●小峰和守さん(丹沢レジデンシャルホーム入居者)
サービス不足のなかで競争原理は本当にはたらくのか

theme 4重度心身障害者、知的障害者と支援費制度」
(02年12月執筆、『WE'LL』03年2月号掲載)

●話し手●飯野雄彦さん(通所更生施設「ゆう」 施設長)
現時点では、配管のない蛇口配りに見える

●話し手●阿由葉寛さん(社会福祉法人足利むつみ会 常務理事・総合施設長)
これまでの福祉が切り捨てられる予感

●話し手●大門恵子さん(知的障害のある娘さんの母)
新制度のもと、地域で自立生活できるのか不安

theme 5「支援費制度と介護保険」
(03年1月執筆、『WE'LL』03年3月号掲載)

●話し手●中西正司さん(全国自立生活センター協議会 代表)
高齢者2000万人と障害者500万人のパワーで

●話し手●伊藤周平さん(九州大学大学院人間環境学研究院 助教授)
政府が障害者を見捨てないだろうなんて
、甘い考えだ

COLUMN“上限問題”は一応の合意を見たが……

theme 6「支援費制度導入直前、素朴な3つの疑問」
(2003年2月執筆、雑誌未発表)

疑問1「自己決定が難しい子どもはどうなる?

疑問2「サービス支給量の不満はどこが苦情の受け皿に?

疑問3「上限問題は、結局、どうなったのか?

epilogue
あとがき

加藤薫(かとう・かおる) プロフィール

1961年、東京生まれ。上智大学文学部卒業後、生協勤務等をへてフリーランスのライターに。人と自然の関係性、マージナルな人々の存在などを、「神は細部に宿りたまう」をモットーに、アジアや国内に取材・執筆。著書に、大洪水を端緒にフィリピンの川に浮かんだ小さな島の歴史を描いた『大洪水で消えた街-レイテ島、死者八千人の大災害-』(草思社) など。

links
関連リンク集
支援費制度の解説サイト、インタビュー対象者のサイトなど

最終更新
03/04/17

●web版の編集にあたって(編集担当・建野から)
「支援費制度と障害者の暮らし」は、株式会社アテックインターナショナルが発行する月刊誌『WE'LL(ウイル)』で02年12月号から短期集中連載されていたものです。同連載は好評でしたが、残念ながら連載終了を待たずに同誌は3月に休刊へ。筆者の加藤薫さんが新たな発表の場を求めていたため、「道草オンラインマガジンonfield」の一部を提供すると共に、編集を担当することになりました。「theme6」は当サイトで初めての公開となります。

●著作権は加藤薫にあります。サイト内の文章の無断転載は、一切お断りします。

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