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●取材ノートから●(26) 2002年7月1日号

2000-01発行分

2002年発行分

広報は企業のアキレス腱

 ここ半年、仕事の内容が少しずつ変わってきたこともあって、企業を取材するケースが多くなってきました。企業への取材の場合、まずは広報部門に連絡を入れて、取材や情報提供依頼の趣旨を説明し、協力を求めことから始めます。

 しかしながら、最近のいくつかのケースで、眉をしかめるモノがありました。大手企業の広報でありながら、会ってもいない、友人でもない僕に対していきなりタメ口をきく担当者、ネガティブな企画要素が含まれることを極端に嫌い、「イメージ低下につながる可能性がある取材には一切協力できない」と言ってくるような会社もありました。

 とくに後者の例は、あまりの潔癖主義な対応に驚かされました。とある分野の商品について、ずばぬけたシェアをもつ企業への取材依頼でしたが、想定しているタイトルにシニカルな内容が含まれているというだけで、一切の協力はできないと断ってきたわけです。内容的には、べつに批判目的の記事などではまったくなく、タイトルに含まれたシニカルな言い方も、大衆週刊誌とは比べモノにならないほど大人しい表現だったのですが。

 何でも、その分野についてはかなりのプライドを持っているらしく、開発部隊の人間に、そのような取材への対応をさせたくない、との判断だったようです。この企業は、過去にも技術開発のプライドが高すぎたが故に、失敗した汚点がありましたが、全然懲りていませんでした。これ以上、具体的なことを書くと、企業名が特定できてしまいますので、多くは語りませんが。

 念のために書き添えておくと、多くの企業の広報は、紳士的です。企業にとってマイナスになりかねないようなテーマの取材であっても、社会性の高い問題については淡々と対応してくれますし、取材者である僕も、できるだけ感情に走らないように、紳士的に取材してきました。今回は、いわば門前払いだったわけで、僕も編集部も、あまりの対応に驚いてしまったわけです。

 広報は多くの場合、組織図上でも取締役会など経営中枢の直下におかれることが多く、企業にとって非常に重要なセクションです。一般社員でも知らないような重要機密を取締役会と共有していることも多く、企業の経営姿勢が如実ににじみ出てくるセクションでもあります。その広報に、当たり前の常識が通じないとなれば、企業の屋台骨も揺らいでくるでしょう。

 マスコミや市民による企業監視がますます厳しくなっている昨今、広報は企業の浮沈を左右しかねないような部署になりつつあります。広報対応のささいな過ちが大きな傷にならないよう、しっかり兜の緒を締めていただきたいものです。

2003年発行分

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