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●取材ノートから●(21) 2002年2月1日号
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もう一度奮起して、作り手さんたち 僕がここんとこ仕事をしている複数の雑誌で、主だった家電メーカーを取材する機会が幾度かありました。携帯電話、白物家電、AV家電などを製造するメーカーです。 これら家電メーカーは、いま大きな岐路に立たされています。安いモノでないと売れない、大手の安売り家電店からは自店オリジナルの廉価商品を作れと言われる、安いモノを作るには生産拠点を海外へ移転させなければならない、生産技術の拙い地域で作るには内部の構造を簡素化させなければならない……。そして、安物の壊れやすいモノが市場を席巻し、当初は得した気分で購入した消費者は「安かろう悪かろう」を後から実感する。安モノだから修理に出さない、数年も使えばポイとゴミになる……。ああ、なんてバカバカしいことをやっているのでしょう。 署名原稿ではない記事のネタを軽々しく披露するのは自重しますが、いま家電メーカーの技術者たちは、相当程度、疲弊しているのではないかと思っています。だって、より高度な製品を作るためよりも、より低レベルな製品を作るために日夜頭を痛めているわけですから、ヤル気も失せるというもの。かつて輝かしかった日本製造業の栄華が目映く見えるからこそ、「プロジェクトX」(NHK)が受けている。何とも皮肉なことではありませんか。 確たる根拠はわかりませんが、日本人がモノづくりに長けた人種であることは、これまでの歴史が証明してくれています。今は、その大きな長所の生かしどころが見えないだけ、とも言える。 打開策のヒントの一つは、急速な高齢化にあるような気がしています(環境対応もヒントの一つだと思います)。将来は3人に1人が高齢者になることが明らかなわけで、ここをターゲットにしない手はない。日本を追随するように先進諸国の高齢化が進むのですから、日本は格好のテストマーケティング地域ではないですか。 高齢者に使いやすく、身体にあったモノづくり。単純に技術を高度化させるだけでは対応できないと言う意味で、従来の製品開発とは異なる手法が必要ですが、案外奥が深く、やってみれば夢中になったりすると思うのですが。 モノづくりに面白さを見いだせなくなった作り手の皆さん、試しに年老いた親が日常生活でどんな不便をしているのか聞き出してみれば? エアポケットのようにポッカリ空いたニーズに気づき、モノづくりに再び奮起したくなるかもしれませんよ。 |
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