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●取材ノートから●(18) 2001年11月1日号
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あなたを映画館へ連れてって 「日本の映画料金は高いか、妥当か?」をテーマにした雑誌の取材を、8月から9月にかけて担当しました。映画配給会社、興行会社、映画監督、映画評論家やマスコミ関係者などにお会いして話をいろいろうかがったのですが、興味深い話がたっぷり聞けて、すっかり事情通になりました。 日本の映画料金が諸外国に比べて高いのは事実で、これには都心の土地代が高い、日本の配給・興行構造が硬直して市場原理が働かない、などなど様々な要因が絡んでいます。有料で販売している雑誌(「通販生活」冬の特大号)のネタをあまり易々とネット上で公開するわけにはいかないので自重しますが、一つ、お知らせしたいのは、実は実は、安く観られる方法がかなり増えてきているんですよ、ということ。 映画の窓口料金は大人一人1800円が普通です。これよりも安く観る方法として、よく知られているのは1500円とか1600円の前売り券でしょう。これよりも数十円安いものをチケット屋さんで買うこともできます。もちろん、クレジットカードや情報誌の窓口提示で割引になる例も、よく知られているでしょう。 ところが、これ以外にも安く観られる方法がかなり登場してきました。まず前売り券正価の値崩れ。メジャー系の作品を中心に正価1300円の例がかなり出てきました。シニア料金1000円と水曜日のレディスデー1000円はほぼ定着していますし、シネコンと呼ばれる、一つの劇場で複数のスクリーンをもつ施設では、夜9時以降のレイトショー1200円もあります。ごく最近では、これに加えて、金曜日初回上映1300円なんてのも、都心ではボチボチ広がってきました。また、以前は一年に数回だった映画サービスデー1000円が、いつの間にか毎月一回になっていたのもビックリ。映画を何本も観る人には常識でしょうが、案外知らない人が多いんじゃないかしらん。 また最近では、邦画を中心に格安入場料金で統一したロードショー公開に踏み切る作品もいくつか登場しています。以前は、周囲を気にしてか、こっそり安くしているような印象もありましたが、この秋に公開された「ターン」「ダンボールハウスガール」や学生のみ1000円とした「ウォーターボーイズ」などは、料金の広報がかなり行き届いているようです。 今年の夏興行は大作揃いで、映画界はホクホク顔でしたが、中でも飛び抜けて大ヒットしたのは「千と千尋の神隠し」です。日本の映画史上1位の記録となったわけですが、よくよく見てみると、まず観客動員で新記録を作り、しばらくしてから興行収入で新記録を作りました。これなど、一人当たりの客単価が下がってきた何よりの証拠でしょう。もともと観客無視の1800円なんて高額料金を設定していたわけで、ようやく今になって、庶民の財布事情に近づいてきた感がある。できれば、ロードショーから半年遅れで2本立て1000円くらいで見せてくれる二番館が復活してくれたら、ほぼ満足がいきます。 僕自身、20年前には年間100本を観るほどの映画好きだったのに、忙しい、金がないなどの理由ですっかり遠ざかってしまい、ここ最近は年間5本以下のペースでした。その分、ビデオや衛星放送で観るかと言えば、映画をブラウン管で観ることへの抵抗感が非常に強くて、結局観ない。そんな僕のことを、パートナーは「映画原理主義者みたい」と言って笑うけれど、かつて自分で自主映画を撮ったこともある立場としては、ブラウン管で観るのは製作者に失礼な気がして、どうも気分が乗らないんですね。 そんな僕としては、1000円や1300円程度で観られるチャンスが知らない間に増えていたのは、朗報でした。単純馬鹿と言われそうですが、取材を始めて以来、今は毎週一本のペースで観るようになりました。映画サービスデーの日は、取材予定があることにして、まず日程をキープしています。会社員の方でも、フレックスタイムやアフターファイブを活用すれば、同じようにできるんじゃないでしょうか。 ビデオや衛星放送で映画を観るのは好き好きですが、映画館の暗闇の大スクリーンで観る映画はまた格別。あなたもたまには日常空間を離れて、自分を映画館に連れて行きませんか? |
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