●今月のコラム●(18) 2001年11月1日号

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アメリカにまとわりつくニッポン

 再び、全米多発テロ事件とその報復攻撃に関するお話です。アメリカの報復攻撃については、出口の見えない報復合戦に発展するだけだという考えから、僕は反対の立場。ただ、それはそれとして、一番腹立たしいのが日本政府の態度です。

 今回は、小泉首相がいち早く、アメリカ全面支持、日本も何らかの応援をすると態度を示しました。そして自衛隊派遣のための新法成立へと、足早に突き進んだわけです。どうして人道支援にとどめないのか、どうしてアメリカやイギリスとは異なったアプローチで紛争解決への道を探らないのか。小泉首相は言います。「言って聞くような相手ではない」「武力は行使しないのだから、アメリカやイギリスとは明確に態度が違う、日本独自の判断だ」と。

 ともに戦争状態に入ったイギリスでさえ、武力行使と平行してイスラム諸国との外交を進め、硬軟合わせ技で独自の打開策を見出そうとしているのに、日本は「武力を使わない」だけが独自の態度で、後はひたすらアメリカにくっついているだけ。自衛隊派遣を一気に決めるまでの、小泉首相の直情的な言動を見ていると、アメリカというご主人さまに褒められたくて、尻尾降ってまとわりついている忠犬にさえ見えてしまいます。

 何かしたい、何かしなければと、気ばかり焦ってやったことは、自衛隊による救援物資の輸送。しかし、「NEWS23」に登場したイスラマバード在住の日本人女性によると、すでに焼き払われたのだとか(全部ではないようですが)。この話を聞いて、僕はボランティアセンターにたまにやってくる、目の中がハート印になった人たちのことを思い出しました。「何かやりたい、何かやりたい」とまくしたて、相手の都合もニーズもわきまえず、自分だけ「いいこと」した気分で満足していく人たちです。

 タリバンが政権を握っているアフガニスタンという国は、にわか知識ではありますが、四半世紀の間、海外からの干渉に翻弄され続けてきました。最初にソ連から侵攻され、ソ連に対抗してアメリカが介入、こうしたなかで国民の間に武器が入り込みました。元々は、4つの民族が、お互いの違いを認めながら、緩やかなルールのなかで共存していたのに、こっちの民族、あっちの民族のバックにそれぞれ敵対する国がつき、結局は民族間紛争に火が付けられることに。実際はもっと複雑ないきさつがあったでしょうが、ざっくり言うと、こうした経緯のなかで今日に至っているわけです。

 アフガニスタンへの直接的な介入をしてこなかった、過去に腐れ縁が何もない日本だからできることは本当にないのか。そのことを探ろうともしない日本政府の態度には、どうしても合点がいきません。最前線で戦闘を繰り広げるアメリカ軍・イギリス軍にとっても、日本の自衛隊ほど使い物にならない存在はないでしょう。あれはしない、これはしないと言いながら、何かしたくてウズウズしている自衛隊は、ハッキリ言って戦場のお邪魔虫。これほど中途半端なものはないと思います。

 日本国民の大半が望むなら、戦争放棄を覆し、自衛隊を日本軍と改名して堂々と新しい法の下で武力行使すればいい。もっとも、憲法論議をするならば、それを行うという前提で選挙をやっていただきたい。その上で平和憲法を捨てることになるのであれば、それは仕方のないこと。ただし、その場合は、海外移住を真剣に考えさせてもらいますけどね。

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