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●今月のコラム●(12) 2001年5月1日号
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ユニクロ大好き・大嫌い ユニクロがとても元気です。昨秋の冬物商戦あたりからだったと思いますが、カラフルなフリースをユニークなテレビコマーシャルでアピールして、消費者の心をキャッチ。都市近郊に出店した店舗にグイグイと客足を引きつけています。何度かお店を覗きましたが、セールの日には開店前から行列で入場制限をしていました。不況の最中、羨望を一身に集めています。 同じ衣料品業界では、5年ほど前にも、紳士服チェーンが注目を浴びたことがありました。信じられないような値段でスーツやネクタイ、シャツを販売し、銀座の店では今のユニクロをも上回る、押すな押すなの大騒ぎでした。でも、紳士服チェーンとユニクロは明らかに違う。前者が安かろう悪かろうで程なく客足が遠のいていったのに対し、後者は明らかに安かろう良かろうです。 僕もユニクロではフリース、セーター、下着、ブリーフケース(鞄)を購入しました。商品そのものには満足しています。とくに2000円のブリーフケースは、機能的にも値段的にも大満足で、非常に使いやすい。ブリーフケースはこれまでも丹念に物色していましたが、機能的にいいものは高く、安いものはどこかしら使いにくそうで、財布の紐をゆるめるには至らなかったわけですが、どちらも合格点です。 経済誌を読んでいる人には今さらの話でしょうが、ユニクロの成功は、徹底したマーケティングによって商品アイテムを絞り込み、大量に製造することでコストを徹底的に省き、満足のいくものを破格値で提供している点にあります。多品種少量販売がトレンドだった商いの世界に、少品種大量販売の価値観を持ち込んだのが勝因なのでしょう。 ただ、消費者にとっては、ちょっぴり複雑な心境です。商品そのものには満足しても、同じモノを使っている人と電車のなかで対面したりすると、どうもバツが悪い。鞄はともかく、フリースのような全身を覆うモノが全く同じだったりすると、お互いに意識的に顔を背けちゃったりする。そして、つくづく後悔するわけです。「ああ、こういうことになるんだな」と。 ユニクロのマーケティングでターゲットになるのは、平均的な日本人です。その平均的な日本人の一人にまんまとされてしまったことに対する抵抗感みたいなものも、正直ある。だから思うわけですね。ユニクロ大好き。でも、大嫌い。牛丼やハンバーガーは食べたら無くなりますから、飽きることはあっても嫌いにはならない。買ったモノを身につけるという衣料品の宿命を背負いつつ、この「大嫌い」な気分を解消する秘策は、果たしてあるのでしょうか。 最近知ったことですが、ユニクロ商品を使っていることがバレることを「ユニバレ」と言うそうな。「大好き・大嫌い」の気分を象徴していて、とっても面白いですね。こういう言葉が登場するあたり、大衆は感性を失っていないなあと感心してしまいます。そのうち、ユニクロを追いかけている店でも「ムジバレ(無印良品)」「ギャップバレ(GAP)」なんて言葉が登場するのかもしれません。 |
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