●ガマ腫ライターのゲコゲコ闘病記●(06) 2001年4月1日号

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入院生活の収支決算

 術後の経過も良好で、結局入院生活は予定通り14日間で終わりました。

 フリーランスの立場としては、医療費の負担が大きな問題になります。2週間の入院生活で僕が支払ったのは約18万円。術前術後の検査や診察代、薬代、念のために診察を受けたがんセンターでの診察料などを合わせると、今回のガマ腫治療にかかった費用は総額で約22万円です。頼みの綱は、生命保険会社から出るであろう各種給付しかありません。今回は、この結果を公開しちゃいましょう。

 まず大手生保会社の某社。昭和57年から20年近く入っている生命保険でしたが、何とまあ給付はゼロ。期待していたのは「手術給付」で、約款に示された最低額の8万円を期待していましたが、僕の手術は対象外だそう。首を切開する手術で12針を縫ったわけですが、これで支払われないなら、どんな手術で支払われるのでしょうか。僕が入っていたのは古いタイプの養老保険で、入院給付は「入院20日以上」が条件ですから、これも該当しません。どうしてこんな保険に長い間入っていたのかと思うと、悲しくなります。

 大助かりだったのは外資系生保のA社。3年前に「念のため」と入っていたのですが、ここでは疾病入院給付が14日間全部で8万4000円、手術給付が6万円、退院給付が3万円、合計で17万4000円が速やかに支払われました。月々たったの3594円しか払っていないのに、これだけ出たのは本当に助かった。

 某共済も3年前に「念のため」と入っていたのですが、ここでは病気入院共済金として5日目から10日間、2万2500円がやはり速やかに支払われました。もう一つ、フリーランスの労働組合である出版ネッツからはお見舞い金5000円をいただきました。

 嬉しいボーナスだったのが、国民健康保険からのお金。高額医療費にあたるとして、忘れた頃に10万円少々が戻ってきました。わ〜お。収支決算をしてみると、僕は病気になったが故に、約8万円を儲けてしまったことになります。低収入にあえいでいた時期だけに、これらのお金は収入を下支えする貴重な財源となりました。

 今回の教訓。フリーランスはやっぱり自分で保険に入るべし、ですね。いい話だから実名を挙げてもいいでしょう。アリコジャパンさん、本当に助かりました。さすがAAAの生命保険会社です、よいしょっ!

 さてさて、退院後しばらくして、切除した腫瘍の検査結果を聞きにいきました。先生の口から、こんな検査結果が話されました。

 「大丈夫です、腫瘍は良性でした。検査の結果、黄色腫だとわかりました。首に黄色腫が出ることは非常に希なんですがねえ」

 僕は意外な答に、聞き返します。

 「え、じゃあガマ腫じゃなかったんですか」
 「ええ、ガマ腫とは違います。触診したときに、ガマ腫の感覚とも少し違うかなとは思っていたのですが。まあ良性ですから、よかったですね……」

 良性だったことはとても嬉しかったのですが、病名が黄色腫だったのは本当にガッカリでした。でも、良性で何よりでしたねえと言ってくれた主治医に対して、僕はとても言い出せませんでした。「先生、僕はガマ腫という病名がとても気に入っていたのですよ」と。

 ゲコゲコ。

(連載終了)

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