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●ガマ腫ライターのゲコゲコ闘病記●(02) 2000年12月1日号
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セカンドオピニオンを求めて ガンの疑いをもっていた病気が良性の「ガマ腫」だろうと診断されたことは、僕にとって朗報でした。家族や友人・知人にも打ち明け、そのコミカルな通称病名は、笑いを誘うのに十分なものでした。 僕がここ7年間スタッフとして関わり続けている団体に、障害者プロレスを行っているドッグレッグスという団体があります。僕が診断を受けた2日後には自主興行があり、みんなピリピリしている時期でしたから、メンバーたちに病名を打ち明けたのは試合が終わった翌週の集会の時でした。 僕としては笑い話を提供するつもりだったのですが、代表の北島さんらメンバーたちは一斉に表情を曇らせ、本当に大丈夫なのか、念のために別の病院でも診断を受けてみてはどうかと心配顔です。とくに病院勤務をしている女性スタッフのSさんは「画像検査だけで、組織検査をしていないのはまずいのではないか」と鋭いコメント。数日後にはやはりメンバーの一人から「お願いだから別の病院でも診断受けてみてよ。建野さんのことが心配だよ」と夜中に電話がかかってきて、さすがに、やっぱりそうなのかなあと思い始めました。 翌朝、さっそく別の病院へ行くことにしました。行ったのは国立がんセンター中央病院。良性でも悪性でもここで診断を受けるのがいちばん確かで、手っ取り早いと思ったのです。同病院では、頭頚科という診療科になります。その日の担当医はベテラン風の医師で、僕の顎下の膨らみを触診し、他病院での診察経過を聞いて、診断に疑わしいところはないのではないかと言ってくれました。 「組織検査をしないのは妥当です。患部が患部ですから、注射器で取り出そうとしてもうまく対象となる部分に当たるとは限らないし、炎症を起こす可能性がある」「万一ガンだったら、組織検査をすることでかえってガン細胞を広げる可能性もあってお薦めできない」「いずれにしても、患部を開けて診るしかないのですよ」「この腫れ方は悪性リンパ腫ではないと思いますね。リンパ腫ならもっと違う腫れ方をします」と、一つひとつのコメントが実にしっかりしてる。 それに、触診の仕方が信頼感があるというか、触られている方もわかるんですよね。他人に肩を揉んでもらったときに、上手かどうかがすぐわかる、あれにも似ている。さすが、がんセンターだと思いました。紹介状なしで大病院を受診するときの初診料が高くなったこともあって、診察料は総額5580円でしたが、僕はとても晴れ晴れした気持ちになったのでした。 主に診療を受けている医療機関とは別のところで念のために診断を受け、医師の意見を聞くことを「セカンドオピニオンを求める」と言います。諸外国では珍しくない習慣ですが、日本では主治医を疑っているようで申し訳ないからと、控える人が多いようです。でも、これっていいことだと思う。セカンドオピニオンを求めることで、むしろ、主治医との信頼関係が構築できるわけですからね。 ところでがんセンターに行った翌日、ドッグレッグスの女性スタッフ、病院で勤務している件のSさんから明るい声で電話がありました。「建野さん、うちのドクターにも聞いてみたんだけど、たぶん大丈夫よ。ごめんねー怖がらせちゃって。あら、がんセンターに行ったの、行動が早いわねー」。おいおい、僕の不安を掻き立てた張本人なのに……。 でも正直言うと、本気で心配してくれたメンバーたちの気持ちは、とっても嬉しかった。そして翌週の集会から、僕のガマ腫という病名は、さっそく笑いの対象になったのでした。あとは手術の日を待つだけです。ゲコゲコ。 |
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