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●見聞録●(03) 2000年9月1日号
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10分1000円の散髪屋さん 「10分1000円の散髪屋さん」と聞いてピンと来る人は、ニュービジネスに詳しい人か、利用したことがある人ですね、きっと。僕は、たまたま取材先の近くにお店があったのを見つけ、少しばかりおそるおそる入ったのですが、一度で気に入りました。 このチェーン店は「QBハウス」という名前。徹底した合理化で、安値を実現しています。まず、洗髪とひげそりがありません。つまりカットのみですね。所要時間は10分以内です。レジはなく、自分で自販機で1000円を入れてカードを購入し、係の人にカードを渡して、さあ、カットの始まりです。 待合室には簡素な椅子しかなく、暇つぶしの雑誌も置いていませんが、1人10分以内ですから、あと何人待っているかで、自分の待ち時間もおおよそ察しがつきます。店内では携帯電話禁止、喫煙も禁止です。 理容店については、ずっとずっと前から、不満がいっぱいありました。まず値段がどこも同じように高い。それに時間がかかる。30分も待って1時間近く整髪することもザラです。この間、じっと座っているのって、結構辛いのよね。まあ女性の場合はもっと辛いでしょうが。 そしていちばんの不満は、髪の毛がちょっぴりしかないのに3500円前後もとられるということです。シャンプーも調髪も簡単なのに値段が同じなんて、これはどう考えてもおかしい。そしてマッサージは僕は望みません。顔にクリーム塗られるのもイヤだし、毛穴パックをされるのも、整髪料をふりかけらえるのも好みません。ましてや増毛剤なんて、もってのほかです。鼻毛切りも耳毛切りもいりません。 そして、髭が濃い僕の場合は、ほとんどの場合、頬や顎に傷をつけられます。これがひりひりして痛いのよね。カットはベテランがやるのに、ひげそりは新人まかせの店が多いのも不満です。だから最近は、ひげそりなしでお願いしていました。それでも3000円はとられる。これまでも安い理容店はありましたが、何となく殺伐としていて、店員は無愛想。しかも作業が荒っぽい。 「QBハウス」は、そんな僕にとって、待ちに待ったお店と形容して差し支えありません。店員の応対も心地よかった。バリカンのミリ数を指定できることも、この店で初めて教わりました。いつものように「3ミリ」を指定したバリカンでグワ〜っと刈り上げ、はさみで揃えればそれで完了ですから、たぶん10分もかかっていないでしょう。「必要十分なサービス」と「それに見合った対価」です。 このお店がすっかり気に入り、こまめに散髪するのが楽しくなりました。これまでは散髪がイヤで3カ月近く我慢していましたが、このお店には2週間に一度は行きたい気分です。結局トータルすると散髪にかける総額はアップするわけですが、不満はありません。 こういうのを、適正なサービスと言うのでしょう。たぶん業界内では価格破壊の嫌われ者だと思いますが、消費者を味方につけて、今後も活躍していただきたい。そして、従来型の散髪屋さんは、今のうちにお客を奪われない工夫をすべきだと、僕は思うのでした。 |
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