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【アーカイブス】
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書庫1●ぞっこん名盤セレクション
〜70年代ロックのきら星たち〜
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●ここで取り上げたアルバム
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●「毎日中学生新聞」(毎日新聞社)96年12月24日号 掲載 (16)ラズベリーズ 一年というのは早いよなあ。もう年の瀬か。年齢を重ねるにしたがって、一年がどんどん短くなっていくような気がするよ(ふうっと溜息……)。 元日には、だれから年賀状が届くのか、結構気になるよな。とくに、小学生の時に同じクラスにいた片思いのあの娘から年賀状が届くのかどうか、僕はドキドキしながら待っていた記憶があるよ。 中学生ともなると親も結構、敏感でさ。女の子から年賀状が届いていたりすると、それを見ている僕の反応を注意深く見ているんだよね。でも、僕の場合は好きな女の子からの年賀状は、ついに一度もなかったな。 正月には、家族で初詣に行くよね。だいたい家の近くにある神社に行くものだから、同じ学区の友達なんかと、よく会うんだよな。これも僕にはドキドキもので、あの娘と神社で会うんじゃないかって、キョロキョロしながら歩いた。神社でお賽銭を投げてお祈りすることといったら、「彼女とデートできますように」。 てなわけで、僕にとって冬休みは、恋心が募る日々でもあったワケよ(と、遠い目……)。 今回紹介するラズベリーズは、何故かしら初恋をイメージさせてくれるバンドだ。ラズベリー=木イチゴの名前の通りに、甘酸っぱい香りに包まれたサウンドが特徴で、ポップで耳なじみのいいロックを聴かせてくれた。実際デビューアルバムにはラズベリーの香りがするステッカーがついていたっけ。 正統派のロックファンからは嫌われて、どちらかといえばアイドル派の女性ロックファンが好んで聴いていたバンドだったな。 1972年デビュー当時は「ビートルズの再来」なんて騒がれた時期もあった。確かにバンドを一人で率いていたエリック・カルメンのメロディ・ラインは、レノン&マッカートニーに近かった気がする。 結局、ラズベリーズは「ゴー・オール・ザ・ウェイ」「明日を生きよう」「レッツ・プリテンド」といったヒットを世に送り出して、たった3年足らずで解散してしまった。 リーダーのエリック・カルメンは、むしろソロに転向してから有名になった。「オール・バイ・マイ・セルフ」という名曲も、彼のソングライターとしての技量が分かる作品だ。 今ラズベリーズのサウンドを楽しむには「ラズベリーズ・フューチャリング・エリック・カルメン」というベスト盤が1800円で出ているのでお薦めしたい。冬休みに入って、片思いのあの娘のことが気になるんだったら、ぜひ、このアルバムを聴いてみるべしだ。 |
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