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書庫1ぞっこん名盤セレクション 〜70年代ロックのきら星たち〜

●ここで取り上げたアルバム


「ホテル・カリフォルニア」

●「毎日中学生新聞」(毎日新聞社)96年5月21日号 掲載

(4)イーグルス

 正直に言います。イーグルスって、実は当時あんまり好きじゃないバンドだったんだ。でも今から考えると、オレって見る目がなかった、じゃない、聴く耳がなかったんだなあと反省させられるんだよね。

 ちょうど同じ時期に、前回紹介したドゥービー・ブラザーズが活躍していて、この2つのバンドは何かと比較されることが多かったんだ。どちらかと言えば、評論家とか玄人に支持されていたのはイーグルスだったなあ。

 デビューは「テイク・イット・イージー」という曲だけど、タイトルの意味通り「まあ気楽にいこうや」って感じのさりげない曲で、印象は薄かった。ちょっと洗練されたカントリーロック風で、好んで聴こうとは思わなかったなあ。

 僕がイーグルスにあまり好感触をもっていなかったのは、もう一つ理由があるんだ。それは75年のヒット曲「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」のイントロが、とあるソウルの名曲のイントロにやたら似ているように思えたんだよね。

 ところが76年に発表された5作目のアルバム「ホテル・カリフォルニア」には驚いた。くやしいことに、あまりにすてきな仕上がりで、注目せざるを得なくなったんだ。参った、と思いましたよ。これは確かにすごいアルバムだ。間違いなくロック史に残る名作だろうってね。 「ホテル・カリフォルニア」のタイトル曲は、ちょうど日曜夜に放映中のテレビドラマ「その気になるまで」に使われているから、聴いたことある人は多いんじゃないかな。

 イーグルスのことを改めて調べてみると、これほどの有名なバンドなのに、意外なほどオリジナルアルバムの乱発がない。じっくり曲づくりしているからなのか、「ホテル・カリフォルニア」の後、79年にようやく6作目を発表して、その後解散状態に入っている。

 10年以上の沈黙を破って94年に再結成。70年代に活躍していて、90年代に再結成したバンドは結構多い。だけど「ちょっと同窓会でもしてみっか」とか「昔の名声でひともうけしようぜ」というニュアンスのバンドが多いのに、イーグルスの場合はそんな計算高い雰囲気が感じられない。

 先日、再結成後のスタジオライブがテレビで放映されてね、それを見てたらすごくいいムードなんだなあ。「やあやあ久しぶりじゃあないか。みんないろいろあったけど、ここが僕たちのスイートホームだよな」って、目と目で語り合いながら演奏してる。

 また来日したら、今度は素直な気持ちでイーグルスを楽しみたいと、遅れてきたイーグルスファンの僕は、現金にもこう思うんだよね。

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