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書庫2怒濤の胸キュンポップス劇場 〜キミのハートはストップモーション〜

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編集後記

●関連リンク
「1970年代洋楽アーティスト」リンク集

●「毎日中学生新聞」(毎日新聞社)98年2月7日号 掲載

(23)マイケル・フランクス

 キミたちはラブレターというものを書いたことがあるか? 電話とかファクスとかポケベルなんかじゃダメだ。ちゃあんと、封書で送らないといけない。

 僕は中学生の時、最高で便せん35枚にわたるラブレターを書いたことがある。どんなことを書いたのかさっぱり覚えていないが、とにかく量で勝負をしようと、いろんなことを書いた記憶だけはある。

 冷静に振り返れば、貰った方はさそがし迷惑だったろうね。でも、どのように書けば気持ちが伝わるのか、試行錯誤するのは楽しかった。後にコピーライターという仕事に就いたが、広告原稿もいわばラブレター(の代筆)のようなもの。物書きの原点は、あのラブレター執筆にあったと断言していい。

 結果から言えば、ラブレターで成就する恋なんて一つもなかったよ。だけど、家族も寝静まった夜中に便せんにペンを走らせている時間は大切な時間だった。あんなに一心不乱な時間を過ごせる才能は、もうにはない。

 ラブレターを書くときの注意点を一つだけ忠告しておこう。それは、翌朝読み返せないように、夜中のうちに封書に詰め込み、封印してしまうことだ。翌朝読み返そうものなら、たちまち後悔してしまうからだ。もっとも、プロの物書きになってからは、反対に一晩寝かせておき、朝読み返すことにしているけどね。

 そして、音楽の演出も大切だ。ポップなメロディーやビートのきいた音楽じゃダメ。グッと胸にくる音楽を選ぼう。例えばマイケル・フランクスの「スリーピング・ジプシー」なんていいぞ。これさえあれば、思いのたけが言葉になってスルスルと出てくる。

 ラブレターを出して、うまくいけば、初デートかぁ。羨ましいぜ。くぅ〜っ。

スリーピング・ジプシー

当サイトでは、新聞・雑誌などで発表した原稿のなかから、事実上、バックナンバーの取り寄せが困難になった媒体に発表したものに絞って、公開しています。