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書庫2怒濤の胸キュンポップス劇場 〜キミのハートはストップモーション〜

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編集後記

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「1970年代洋楽アーティスト」リンク集

●「毎日中学生新聞」(毎日新聞社)97年7月26日号 掲載

(9)ギルバート・オサリバン

 僕はガラス細工になりたいと真剣に思ったことがある。そう、誰かが落としてしまったら、簡単に壊れてしまうようなガラス細工さ。

 ガラス細工は壊れやすいが、それだけキラキラ輝く美しい存在でもある。自分がガラス細工になることで、たった1人の少女の胸をときめかせることができれば、それで本望だと思っていたよ。

 ガラスは「透明な存在」でもある。だが透明でもガラスはガラス。透明なだけの存在じゃない。時には人の目をくらませたり、人の心をとりこにすることだってできる。どうせ「透明な存在」であるなら、せめてガラス細工にでもなってほしいね。神戸の事件で今言えるのは、それだけだ。

 ギルバート・オサリバンは、72年の大ヒット曲「アローン・アゲイン」でこう歌う。「近くの塔に登り、今すぐ身を投げることだって僕にはできる」と。ガラス細工になりたいという僕の願望の深層には、自殺願望も潜んでいた。この曲を聴くたびに、そんな衝動とたたかっていた当時を思い出す。

 だが、人を殺すのも他人を殺すのも、罪の重さの大小はあっても、人間の生命を故意に断ち切ることに違いはない。いくら救われたくても、選択肢としてあってはならない選択だよ。

 苦しみから救われるには、結局、生き続けるしかないんだよ。生きて、生きて、生きて、生き続ける。

 今ではちょっとやそっとじゃ壊れないゴム細工になってしまった僕だが、生きていることを感謝したいと、本当に思うよ。

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